日本のスマホゲーム市場、世界的に稀な「課金ユーザーの多さ」強みに――アジア2位の地位を維持


日本のスマホゲーム市場、世界的に稀な「課金ユーザーの多さ」強みに――アジア2位の地位を維持

市場調査会社Sensor Towerが10日に発表した「2025年日本のゲーム市場インサイト」によると、国内のスマートフォンゲーム市場は世界的にも上位の規模となっており、アプリ内課金収益はすでに110億ドルにのぼる推測を出している。これにより、日本はアジアでは中国のiOS市場に次ぐ2位にランクインしているという。

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他国と比較したうえでの、日本の特異点として、同社は「例外的に高いARPU(一人あたり平均課金額)」を挙げた。市場がわずかに縮小しているにもかかわらず、熱心なプレイヤー層と収益化戦略により、引き続き大きな収益性を実現していると指摘した。

日本のモバイルゲームのダウンロード数は2020年のピーク以降横ばいとなり、年間6億以上で安定している。ダウンロード数は減少傾向にあるものの、課金収益は堅調で、1兆6000億円を常に上回る。

今年の日本のモバイルゲーム業界では大ヒットを記録した「Pokémon TCG Pocket」が日本における課金収益トップの座を獲得した。また、ストラテジーゲームが急上昇し「ホワイトアウト・サバイバル」がトップ10入りを果たす一方、ロングヒットタイトルの「モンスターストライク」と「Fate/Grand Order」もトップ10内で確固たる地位を維持した。

課金収益成長ランキングでは、4-6月にリリースされた2本の新作「SDガンダム ジージェネレーション エターナル」と「Shadowverse: Worlds Beyond」が力強いデビューを飾った。いずれも国内パブリッシャーが配信しているタイトルであり、グローバルな競争が激化する中でも一定の優位性はあると分析されている。

なお、国内パブリッシャーの多くは、ダウンロード数の大半が海外市場からという影響力を持っているとしつつも、収益は依然として日本国内市場が主導しており、IAP収益の3分の2以上が日本国内から生み出されているという。

著者 テクノロジー/ゲーム担当
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