2024年新作スマホゲーム、海外発が初めて6割超え 中国発オリジナルの強さ鮮明に

モバイルゲームの分析ソリューションを運営するスパイスマートは18日、2024年に新たにApp Storeセールスランキング200位以内に入ったスマホゲーム(128作品)を対象とした調査結果を発表。海外発タイトルが全体の62.5%を占め、2021年の調査開始以来初めて6割を超えた。
海外発タイトルの比率は過去の調査では2021年が55%、2022年が54%と推移していたが、2024年は大幅に上昇した。調査元が今年1月にも実施した2024年平均セールスランキング調査でも海外発タイトルは上位100位中53本と調査開始以来初めて過半数を超えており、新規ランクインアプリでも同様の傾向が確認された。
ゲームジャンル分布では「RPG」系が全体の約6割を占めて依然としてボリュームゾーンとなっているものの、MMORPGが前年比2.5倍に増加し、パズルゲームも前年の0%から4.69%に伸長した。背景には「気軽に遊べてお金がかからない」というカジュアル志向の高まりがあるとし、「RPG一強だった市場で、ユーザーの嗜好の変化によるジャンルの多様化が進んでいることがうかがえます」と分析している。

そして、リリース初月と2025年4月時点の両方でセールスランキング上位30位以内に入った「好調」作品13本の内訳を見ると、中国発のオリジナル作品が5本、日本発のIP作品が5本、中国発のIP作品が3本となった。この結果について同社は「中国発×オリジナル」と「日本発×IP」の二極構造があると指摘している。
なかでも「鳴潮」「ゼンレスゾーンゼロ」「恋と深空」などの中国発オリジナルタイトルについてはゲーム内容に加えて、大規模な広告展開などで新規ユーザーが獲得できるため、「結果的にIPの力を借りなくとも長期的にランキング上位を維持できている」と評価している。