Spotifyが収益化の新ガイドラインを発表 最低1000再生が要件、“水増し再生”は罰金
音楽配信サービスのSpotifyは21日、サービス内での配信におけるアーティストへ支払われるロイヤルティの配分方法を見直す新たな方針を発表した。
この方針は、ストリーミングによる収入に多く依存しているアーティストを支援することを目的としており、人工的なストリーミング行為や、小さな支払いがアーティストに届かない問題、ノイズ録音を悪用した不正な収益化の問題に対処することを目指して設けられた。
人工的なストリーミング行為とはボットなどを用いて曲の再生数を水増しする行為を指す。Spotifyはこれまでも検出や防止を推進してきたものの、未だにこの試みを行うものが見受けられるとした上で、こうした行為が検出された場合、レーベルとディストリビューター(配信者)に「料金請求」を開始するとしている。
加えて、過去1年間で1,000回以上ストリーミングされたトラックのみがロイヤリティーの対象となる新たなポリシーの導入を公表。これにより、過去1年間で1,000回未満しかストリーミングされていないトラックのロイヤリティーを支払わないことで、より多くの額をアーティストに還元できると述べている。
また、ホワイトノイズや環境音などのカテゴリにおいても変更が加えられる予定で、収益化基準を満たす最低トラック長を2分に延長する。これらの新たな方針は、一貫して悪意を持って収益を得ようとする利用者を牽制する狙いがあり、本来払われるべきアーティストへの還元を行う考えを示した。