pixiv、1週間以上Playストアから消える事態 BBCの「AI児ポ画像流布の実態」報道も要因か


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イラストコミュニケーションサービスのpixiv(ピクシブ)がGoogle Playストア上に表示されない事態に陥っており、ネットでは心配する声が上がっている。

ピクシブ株式会社は7月5日に公式アカウントにて「現在、Android版pixivアプリが新しくダウンロードいただけない状態になっております。」と現状を報告しており、報告から9日経過した執筆時現在でもGoogle Playストアで「Pixiv」と検索しても表示されない。

Playストアには各アプリごとに一意のストアURLが割り当てられており、実際にPixivのURLにアクセスすると「リクエストされた URL は、このサーバー上に見つかりませんでした。」と、削除されたアプリに割り当てられるメッセージが表示されていた。

当該アプリはPlayストア上からのインストールは現在出来ないものの、すでにインストールされている場合は引き続き問題なく使用できるとしており、インストール自体はApkpure等の”野良APK”経由で可能となっている。(iOSは削除されていない)

Pixivと生成AI巡る経緯

この異例な長期間の”消える”問題を巡って、ネット上では「生成AI問題」が強く影響しているのではないかとの意見が多く目立つ。

Stable Diffusionなどの画像生成AIがここ1年で急速に発展している現状に対し、当初pixivは「AI技術の利用は普及していくと捉え、AIが関与した成果物の完全な排斥は考えない」との旨のスタンスを取っており、同社の運営する有料ファンコミュニティプラットフォーム「FANBOX」でも同様に比較的寛容な姿勢を取っていた。

しかし、自称”AI絵師”による権利問題や倫理問題などの様々な課題が浮き彫りになってきた本年初頭より、pixivの姿勢を疑問視する意見も見受けられた。加えて、本年5月にはクリエイターにより「現状、pixivにイラストを上げない方がいい」という声が広く拡散されたことが契機となり、pixivは公式声明を公表。

【関連記事】Pixiv、AIによる創作者への不利益・作品の不正収集について見解と対策を発表。「共生」目指しガイドライン改定も予定

「特定のクリエイターが不利益を被ること」「プログラムなどで作品が不当に収集されること」などのクリエイターによる声を受け、pixiv周辺サービスすべてに適用される「サービス共通利用規約」の改定の実施を発表。FAOBOXについても従来の方針とは一転「当面の間取り扱いを禁止する」ことを盛り込んだ新たなガイドラインを7月25日付けで施行することが11日に発表された。

【関連記事】有料ファンコミュニティ「FANBOX」にてAI作品の取り扱いを禁止へ。使途が目指すサービスの姿と異なる

BBC報道影響か

しかしながら、5月の規約改定発表から7月25日の実施日までの2ヶ月間、依然としてFANBOXにおいて「AIコンンツの全体的な禁止」には至ってなかった状況にあり、その渦中に英国BBCによる調査報道が舞い込む。

BBCは6月28日、BBC NEWSにて「Illegal trade in AI child sxx abuse images exposed」とのタイトルの記事を公開。日本語版も公開された本記事では、ペドファイル(小児性愛者)らが生成AIを用いて実写に似せた児童虐待画像を作成して公開していると告発した。それらの生成画像を「日本のソーシャルメディアに投稿している」と題してpixivでの事例を取り上げた。

詳細はBBC記事を読んでいただきたいが、pixivアカウントに無修正コンテンツに誘導させるリンクがプロフィール内に記載されていることも問題視しており、pixivの広報へ直接問い合わせる場面もあった。

こうした生成AIにおけるpixivのネガティブな評判がBBCの報道により広く世界に周知されてしまったことにより、今回のPlayストアの突然のシャットアウトへ繋がってしまったのではないか、との論調が生まれた。一連の問題についてGoogle・pixivともに詳細な理由等は明らかにしておらず、原因の早期究明と解決がクリエイターやユーザーの間で望まれている。

消えた「Pixiv」のストアURL(archive.isにより確認済み)
生成AIの児童性虐待画像を売買 日本のソーシャルメディアなどで
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