国内決済アプリ、過去1年のDL数はPayPayよりも楽天ペイが多い ユーザー数は依然圧倒的な差


国内決済アプリ、過去1年のDL数はPayPayよりも楽天ペイが多い ユーザー数は依然圧倒的な差

モバイルアプリの調査分析を行うSensor Tower社が11月にキャッシュレス決済アプリのダウンロード・ユーザー動向を公表。直近1年間の日本における金融カテゴリーアプリのダウンロード数において、『楽天ペイ』が780万以上のダウンロードを記録してトップとなった。

既存で高いシェアを誇る「PayPay」を抑えての首位に。楽天グループが提供するサービスを組み合わせることで楽天ポイントを効率的に貯められる「楽天経済圏」の仕組みを生かし、ダウンロード数を伸ばしている。

上位5位のダウンロード数推移
上位5位のダウンロード数推移

また、ダウンロード数成長量の指標では下降傾向が見られる「PayPay」についても、利用できる店舗やサイトの絶対数多いことから依然2位と高い水準となった。以降、3位には日本国内のイオングループ店舗で利用可能な『iAEON』が、5位にはドン・キホーテで使える『majica』がそれぞれランクインした。

一方で、MAU(月間ユーザー)の指標では既存顧客の多い「PayPay」の圧倒的な存在感が際立ち、金融カテゴリーアプリのMAUにおいて、トップとなった。

直近1年間の平均MAUでは2位の『楽天ペイ』に3倍以上の差をつけており、日本で最も利用されている金融カテゴリーアプリともいえる。なお、このMAUは安定して高水準だといい、利用者からの支持も厚いことが想定される。

ユーザー分析については、上記のうち特に『iAEON』と『majica』が特徴的だと指摘した。45歳以上のユーザーが前者では50%以上、後者は40%となっており、中高年からの支持が厚いことがデータからわかる。イオングループやドン・キホーテはいずれも店舗群は全国展開されており「中高年にとって安心のブランドになっている」ものと分析されている。

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なお、こうした決済アプリの普及には加盟店の数に加えて、広告宣伝も不可欠。分析機関のPathmaticsのデータによると、直近1年間の日本における金融サービスの広告インプレッションでは、トップ5圏内に「楽天ペイ」と「楽天カード」の2つの楽天サービスが入った。

同期間の「PayPay」は10位にランクインしていたことから、楽天グループがPayPayなどに追従すべく、ユーザー獲得に注力していることがうかがえる。

著者 経済/社会担当
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