大阪万博のウォレットアプリ、実は11月から改名していた Web3系サービスとして生まれ変わる
大阪・関西万博の期間中に提供されていた「EXPO2025デジタルウォレット」は閉幕後、10月31日をもってその名称を改めて、11月より新サービス「HashPort Wallet」として提供が始まっている。
旧EXPO2025デジタルウォレットは、大阪・関西万博のキャッシュレス推進や来場者のデジタル参加を促す目的で提供されていたもので「ミャクポ」「ミャクペ!」といった機能を備えていた。特に後者は万博会場内外で「Visaタッチ決済」などを通して利用できるキャッシュレスサービスとして展開されていた。
そんな同アプリは大阪・関西万博の閉幕をもって役目を終えたが、今年8月に告知されていた通り、10月31日から、従来の万博専用アプリから日常利用を視野に入れた“Web3ウォレット”「HashPort Wallet」へとリニューアルした。
具体的には、これまでEXPO2025デジタルウォレットアプリの「つながる領域(Web3ウォレット)」で利用していたのSBTやEXPOトークンなどの暗号資産も引き継げる新しいウォレットアプリとなっており、ステーブルコインの保有・利用が中心的な機能となっている。
HashPort社はEXPO2025デジタルウォレット時代から開発・運営を行っており、リニューアル後は万博期間で集客した基盤を活用し「100万ダウンロードを達成した」ウォレットアプリと宣伝している。
直近では国内のステーブルコイン「JPYC」対応が大きな目玉となったほか、21日にはクレジットカードサービス「HashPortカード」を発表。ウォレット内のデジタル資産をクレジットカードを介して決済に利用できるサービスとして、JPYCを用いた「日本発」のステーブルコイン後払い決済とアピールしている。

一方で、旧アプリで提供されていた「ミャクぺ!」「ミャクポ!」「ミャクーン!」といった万博専用の電子マネー・ポイントサービスについては、現在サービスの終了に向けた、移行期間の最中。2026年1月13日(火)に完全終了を予定している。
同社は今後の展開について、大阪・関西万博で連携しているサービスが完全終了したのち「ウォレットシステムの大幅な改修を行い、EIP-7702対応によるスマートウォレット化を進めます」と公表している。