物価高でスマホ選びに「中古」「脱最新」志向増?約半数が最新機種以外へ乗り換え経験


物価高でスマホ選びに「中古」「脱最新」志向増?約半数が最新機種以外へ乗り換え経験
2025年10月時点での最新スマートフォン「iPhone 17」

ゲオグループ会社のゲオストアが、全国の20代から60代の男女550人を対象に実施した「スマホ選びに関する意識調査」の結果を発表。物価高騰を背景に、約半数が最新機種以外のスマホにあえて乗り換えた経験があることが明らかになった。

MM総研の調査によると、2024年度の中古スマホ販売台数は前年度比17.7%増の321.4万台で、6年連続で過去最高を更新した。近年の物価高のなか、通信費を抑制する動きや、大手キャリア・メーカーによる認定中古品の増加を背景に、中古スマホは生活者にとってより身近な選択肢となっているという。

そうした状況下において、アンケートで新品スマホの価格について「高すぎる」と感じるボーダーラインを尋ねたところ、「10万円以上から12万円以下」が22.2%で最も多く、次いで「8万円以上から10万円以下」が17.8%だった。8万円以上を「高すぎる」と感じる人が7割以上を占めた。

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あなたが「高すぎる」と感じる新品スマホの価格はいくらからですか?(単一回答)(n=550)

同価格帯にはAndroid端末メーカー各社がミッドレンジ帯のスマートフォンを展開していることからも、8万円台を上回るか否かが重要視されていることが示唆された。

「中古」検討は約3割、「非最新」経験は約半数

スマホの購入において、1年前と比べて中古スマホを候補として検討するようになったと回答した人は28.7%と約3割に上り、この1年間で新たに中古スマホを選択肢として検討する層が増えていることが分かった。

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スマホの購入において、1年前と比べて中古スマホを購入候補として検討するようになりましたか?(単一回答)(n=550)

また、最新機種ではないスマホ(例:2025年10月時点に「iPhone 16」など)をあえて購入または乗り換えたことのある人は46.7%と約半数に及んだ。あえて中古で探したいスマホの機種については、Androidの合計が36.2%、iPhoneの合計が32.4%と、ややAndroidを選ぶ人の方が多い結果となった。

新品中古問わず、スマホを選ぶ際に重視する点については、「価格」が68.4%で最多となったが、次いで「機能性」が51.6%、「メーカーの信頼性・安全性」が37.6%、「デザイン・サイズ感」が37.3%となった。最も譲れない「決定打」となるポイントはやはり「価格」が37.0%で最多だったものの、「機能性」が18.8%、「OS・操作性」が12.1%、「デザイン・サイズ感」が11.5%と続き、「最新機種」は4.8%にとどまった。

同社は、スペックや強みといった、価格だけではなく自身のライフスタイルや価値観に最適化する機種選びが一層広がっていくと分析している。

著者 経済/社会担当
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