なぜ?新型「iPhone Air」中国本土で発売延期 eSIMの当局認可に問題か

Appleが10日に発表した新型スマートフォン「iPhone Air」について、中国本土版の予約開始日などの販売スケジュールに延期が生じていることがわかった。
iPhone Airは「iPhone 17」シリーズと同時に発表された薄型化に注力したモデル。厚さは最薄部5.6ミリメートルで、物理SIMスロットを廃しeSIMのみの対応にするといった、薄型を図るための試みが行われた。
そんなiPhone Airだが、Appleの中国版公式ベージには「発売情報は後日更新」という文言が明記されている。その他iPhone 17、17 Pro、17 Pro Maxの予約は当初の予定通り開始されたものの、現時点でも詳しい時期は判明していない。
理由について、製品ページには「所有机型将在获得批准后发售」(すべてのモデルは認証取得後に発売されます)と赤字で表示されており、eSIM要件に関する規制問題であることが示されている。

先述した通り、iPhone AirはeSIM専用となっているものの、中国本土ではeSIMは規制基準の高さなどから使用されていない。実際、現地メーカーの製品もeSIMには対応していないほか、日本版がeSIM専用となり話題になったiPhone 17シリーズも中国本土版に限り物理SIM専用となっている。
しかし、今回iPhone Airを投入するにあたり現地キャリア(中国移動、中国電信、中国聯通)の大手3社はiPhone Airに限ってeSIMサポートを発表した。

製品サポートによると、eSIMは「規制当局の承認を条件に」「本土版のAirに限り」「店頭対応で」「身分証明書を提示する」ことで利用できるという。今回、そのうち承認プロセスで何らかの問題が発生し、遅れが発生したものと見られる。