ニコニコ、有料会員数が“僅かに増加”も100万人割れる カード決済停止問題の影響大きく


ニコニコ、有料会員数が“僅かに増加”も100万人割れる カード決済停止問題の影響大きく

KADOKAWAが7日公表した2026年3月期第1四半期(4-6月期)決算において、同社Webサービス事業に属するコミュニティサービス「ニコニコ」の各種情報を開示し、有料会員制度のプレミアム会員数が前四半期比で増加したことがわかった。

6月末時点でのプレミアム会員数は99.4万人を記録。前回発表の3月末時点では98.9万人だったため、5,000人程度の増加が確認された。増加の背景としては「特典付与等の集客施策が奏功し増加」と説明している。

一方、2024年12月時点では107万人となっており、半期ベースでは大幅減となっており、引き続き100万人を下回っている。

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Webサービス事業全体の動向としては「ニコニコ関連事業は増収」した。これは昨年6月に発生した大規模サイバー攻撃による業績被害が当期から完全に消失したことによるものとしているが、この影響を除くと「プレミアム会員の減少を主因として実質的には減収」しているとも伝えていた。

会員数は前四半期に続き100万人を下回っており、特に最多だった2016年〜17年の250万人台と比較すると半数を割っている。近年は下落基調であったものの「社会情勢を鑑みたポリシー厳格化によるカード決済停止(※)が発生」したことが一部会員の離脱に拍車をかけたと説明されていた。

※ニコニコではVISAブランドのクレジットカードが2024年5月から約9カ月にわたり停止措置が行われており、一時的にJCB以外利用できなくなる事態となった。

中期計画ではニコニコの今後の目標として「ニコニコで人気となるクリエイターが持続的に生み出される仕掛けの継続実施」「クリエイターが世界で活躍できる機会を創出」「特にニコニコ発のクリエイターが生み出す音楽IP等によるライセンス収益の最大化を図る」などを掲げている。

著者 アニメ情報担当