ホロライブのカバー、Q1売上高が50%増 トレカ好調が貢献、利益率は先行投資で押し下げる


ホロライブのカバー、Q1売上高が50%増 トレカ好調が貢献、利益率は先行投資で押し下げる
「ホロライブプロダクション」(C) 2016 COVER

VTuber事業で「ホロライブプロダクション」などを手がけるカバーは、2026年3月期第1四半期決算を発表。売上高は前年同期比50.1%増の96億2900万円となり、大幅な増収を達成した。営業利益は16.5%増の9億7200万円、四半期純利益は11.9%増の6億9300万円となった。

同四半期は前年度第2四半期から販売開始した「hololive OFFICIAL CARD GAME」の好調が業績を大きく牽引した。分野別では、マーチャンダイジング分野が最も高い成長を示し、売上高は前年同期比99.2%増の58億3800万円となった。

先行投資進めたことで営業利益率は10.1%となった(図表)
先行投資進めたことで営業利益率は10.1%となった(図表)

北米関税等の影響でEC売上に一時的な減速が見られたものの、トレーディングカードゲームの継続的な需要拡大と、大阪での公式店舗開店が事業拡大に寄与したと説明している。

配信・コンテンツ分野では、複数タレントによるミュージックビデオのリリースがブランド認知拡大に貢献するなどし、売上高は6.9%増の21億7500万円となった。ライブ・イベント分野では、季節性により大型ライブの開催が限定的だったが、VTuberタレント「猫又おかゆ」の2ndライブコンサートが1stライブを大きく上回る集客を記録した。

売上高は大幅に伸ばした一方、各種利益指標が10%水準と押し下げられている。

これは先行投資の支出を行ったことによるものとし、一時的なものと言及。表現技術向上、物流改善、海外事業開発など中長期的な成長基盤強化に向けた取り組みを積極的に進めるとし「将来の持続的な成長に向けた重要なステップ」と説明している。

通期予想の変更はない。

著者 経済/社会担当
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