「ポケポケ」のDeNA、業績予想は“保守的“に最大40%減益想定 ヒット反動で減収減益見込む


「ポケポケ」のDeNA、業績予想は“保守的“に最大40%減益想定 ヒット反動で減収減益見込む

ディー・エヌ・エーは7日、2026年3月期の連結業績予想を発表した。売上収益は1460億円から1540億円、営業利益は200億円から250億円を見込んでいる。同社は5月9日公表の2025年3月期決算短信において2026年3月期の業績予想の開示を見合わせていたが、最近の業績動向等を踏まえて公表に踏み切った。

2025年3月期の実績はポケモン社との協業タイトル『Pokémon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)』の世界的ヒットにより、売上収益1639億9700万円、営業利益289億7300万円と大幅増益を記録していた。

これを受けての今期予想は前期実績を下回る減収減益となる見通しで、主にゲーム事業のヒットの反動や成長投資のボラティリティを考慮してレンジでの開示とした。営業利益(非IFRS)については、前期比でマイナス41.4%~26.2%を見込む。

ゲーム事業については、直近半年間での動向を基に予想を算出しており、「各ゲーム内での施策の影響等については合理的な予測が困難であるため、保守的に見積もり、前期比減収減益を見込んでおります」とした。第2四半期については前四半期比で減収減益の見込みとしている。

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2025年3月期下期に配信を開始した『ポケポケ』については、「短期的には、配信開始当初の初速からの反動を考慮しており、業績予想においてはレンジとしてそのボラティリティを売上収益、営業利益の両面に考慮しております」と説明。同タイトルについては期中もアップデート等を重ね、長期的な貢献を目指した運営を行うとしている。

ライブストリーミング事業では収益性を重視した事業運営を継続し、前期比増益を目指す。スポーツ事業では興行を中心とした既存の事業を着実に推進する。ヘルスケア・メディカル事業では今後の成長に向けた取り組みを精査・推進しつつ、前期比増収、損益改善を図る方針だ。

新規事業・その他においては、AI関連の取り組みの強化やスマートシティ展開の本格化等、中長期成長に必要な投資について「積極的かつ柔軟に検討しており、当該区分の損失は前期比で拡大するものと見込んでおります」とした。

著者 経済/社会担当
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