ガンダムだけで3ヶ月売上654億円…新作アニメ、万博、ゲーム起爆剤で“8割増”の成長 圧倒的なIP力発揮

バンダイナムコホールディングスは5日、4-6月期(第1四半期)の決算発表にあわせて、主要なIP別(作品、知的財産別)の売上高を公表。そのうち「機動戦士ガンダム」が前年同期比81%増の654億円と際立ったな成長を記録したことがわかった。
同IPの売上高は年々増加傾向にあるが、第1四半期決算で過去最高の水準に達した。同社の説明によると、今回大幅な増加を達成した要因として、新作TVアニメ「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」をこの期に放送したことを挙げた。劇場先行上映の実施やストリーミング配信収入、ゲームイベント、ホビー(プラモデル)販売など各事業の商品・サービスと連携して展開した。
また、4-6月期は大阪・関西万博における「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION」の出展を開始したことも大きなトピックとなった。話題を喚起しファン層の拡大につながったほか、周辺地域(大阪・梅田)での物販等もが大きな収益増につながったとみられる。
また、4月には新作スマートフォン向けアプリゲーム「SDガンダム ジージェネレーション エターナル」のサービスも開始。こちらは初日に100万ダウンロードを達成、直近にも600万ダウンロード突破が明らかになるなど、ゲーム事業でも大きな収益機会を生み出している。
なお、その他IPでは明暗が分かれ、特に前年にゲームリリース等大型イベントが続いた「ドラゴンボール」は同15 %減の265億円となった。「ワンピース」「NARUTO」「仮面ライダー」「ウルトラマン」は微減もしくは小幅減となった。
同社の第1四半期全体では売上高が前年同期比7.1%増の3004億3000万円、営業利益は17.9%増の519億2100万円となり、全ての利益項目で二桁成長を達成している。好調な業績を受けて通期予想の上方修正も実施し、売上高や営業利益などの指標を概ね100億円から110億円上積みする見通しを示した。
最多の売上利益を締めるトイホビー事業は売上高1468億9300万円で前年同期比10.6%増となった。ガンプラやコレクターズフィギュア、一番くじなどのハイターゲット層向け商品が好調に推移したほか、「ONE PIECE」や「DRAGON BALL」シリーズのトレーディングカードゲームなどのカード商材も業績に貢献した。