スマホゲームのKLab、44億円の特別損失 EA社との共同開発ゲームが未だリリース見通せず減損処理


スマホゲームのKLab、44億円の特別損失 EA社との共同開発ゲームが未だリリース見通せず減損処理
https://www.klab.com/jp/ir

モバイルゲーム開発のKLabは7日、第2四半期決算を発表。売上高15億2500万円、営業損益は3億5900万円の赤字となり、四半期純損益は42億6900万円の赤字を計上した。

大幅な純損失の背景にあるのは、米大手ゲームパブリッシャーのElectronic Arts Inc.(EA社)と共同開発しているサッカーシミュレーションゲーム『EA SPORTS FC™ TACTICAL』にて、44億2600万円の減損損失を特別損失として計上したことにある。同日開催の取締役会で決議された。

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同タイトルは2024年5月から一部地域限定での配信を開始し、ベータテストを継続していたが、グローバルローンチ時期は未だ確定していない。KLabは「契約上の守秘義務により、経緯等の詳細については非常に残念ながら記載することができない」としながらも、現時点における協議の進捗及び開発体制の状況を踏まえ、将来の収益予測を再評価した結果、本プロジェクトにかかる無形固定資産の減損処理を決定したと説明している。

同社は「既に本タイトルをプレイしてくださっていた一部地域におけるサービス利用者の皆様をはじめ、多くの関係者の皆様にご不安やご心配をお掛けしておりますこと、またこのような残念な事態となりましたことを深くお詫び申し上げます」とコメントした。

一方で、KLabは『EA SPORTS FC™ TACTICAL』について「当社にとって大変重要なプロジェクト」と位置づけており、「根底にあるパートナーシップやプロジェクトへのコミットメントの変更が決定されたわけではない」として、引き続きEA社との協議を継続する方針を示している。

著者 経済/社会担当
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