ガンプラ増産にも期待大…バンダイのプラモ新工場、24日稼働 作るだけでなく「知る」体験型施設に

BANDAI SPIRITSは本日7月24日(木)よりプラモデルやホビーを製造する新たな工場「バンダイホビーセンター」の稼働を開始する。安定的な生産体制の確保を目的としており体験型施設も併設する。
生産能力は35%向上見込み
新工場の正式名称は「バンダイホビーセンター プラモデザインインダストリアルインスティチュート」。ホビーのまち静岡の静岡市葵区長沼に位置し、約1.8万平方メートルの延床面積を2026年の本格始動までにフル稼働させる。
新工場では成形から出荷までを一貫して行う体制を採用するといい、天井搬送台車15台、自動倉庫、無人搬送機11台などの自動化設備を導入する。そして2026年度の本格稼働時には多色成形機10台、単色成形機84台を使用する計画。
同社が発売するプラモデルとして特に人気の高い「ガンプラ」をめぐっては、販売数量やルートが限定され転売する事例も発生するなど、供給不足となる状況が続いていた。同社は生産能力について「(本格稼働すれば)全体で2023年度比約35%の増産が可能になる」見込みと明かしており、より購入しやすい環境づくりでIP業績の底上げを狙う。
そして、この新工場はただ単に作るだけでなく「知る」施設としても機能する。9月2日には同工場内に併設するミュージアムのオープンを控えており、工場見学と製品開発体験を組み合わせた複合施設として運営される。
自分で製造できる!?疑似体験コーナーも
ミュージアムでは、来場者が新工場の生産工程を窓越しに見学できるほか、プラスチック成形からパッケージへの製品封入まで実際の作業工程を確認する体験型の展示が設けられる。
なかでもラボラトリーエリアでは来場者が「プラモデザイナー」として製品開発の過程を体験できる。画面上でプラモデルの形状や色彩を決定し、金型設計やパッケージデザインなどの工程を疑似体験するというもので、来場者は自身で企画したプラモデルのパッケージ箱を製作し、持ち帰ることができるという。入場料は大人が2860円、小人が1100円、完全予約制。
なお、9月2日からは最寄り駅の静鉄電車長沼駅に副駅名「バンダイホビーセンター前」が設置される。



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