バンナムHD、ドラゴンボールだけで年間売上1,906億円 家庭用ゲームヒットで“ガンダム超え”記録

バンダイナムコホールディングスが8日に公表した2025年3月期の通期決算によると、売上高は1兆2,415億1300万円、純利益は1,293億100万円(同27.4%増)と大幅に増収増益を達成したことがわかった。あわせて、補足資料中ではIP(知的財産、作品)別の売上高情報も開示された。
この売上高はバンダイナムコグループ内における数字となり、東映アニメ等他社で発生した売り上げは含まない。結果、2024年度は「ドラゴンボール」が1,906億円の通期実績を出し、「ガンダム」「ワンピース」などを押さえ最多となった。
昨年度実績の1,406億円から大きく伸ばしたのは、バンダイナムコエンターテインメントが昨年に新作家庭用ゲーム「ドラゴンボール Sparking! ZERO」をリリースし、世界的なヒットを記録したことが要因として挙げられる。同作は「DRAGON BALL」ゲームシリーズとして史上最速で世界累計販売本数500万本を突破したことが明らかになっていた。
同社は3ヶ月前の第3四半期決算でも同様の数値を公表していたが、当時はドラゴンボール単体の通期予想を1,880億円としていたため、26億円程度をさらに積み上げた。
ドラゴンボールの次に売り上げたのは自社IPの「ガンダム」で、通期実績1,535億円となった。こちらは中核事業であるトイホビー事業による貢献が大きく、ガンプラやコレクターズフィギュア、一番くじなどのハイターゲット層向け商品が引き続き好調に推移した。
なお、現在アニメが放送中の「ジークアクス」は劇場先行上映がヒットを記録していたが、興行売上は2025年度での計上になるといい、当期も来期予想1,600億円と増加を見込んでいる。
その他主要作品の数値は以下の通り。
IP別売上高(グループ全体/抜粋)
- アンパンマン:通期実績114億円→来期予想120億円(昨年度実績:101億円)
- ウルトラマン:通期実績140億円→来期予想135億円(昨年度実績:191億円)
- 仮面ライダー:通期実績307億円→来期予想280億円(昨年度実績:315億円)
- 機動戦士ガンダム:通期実績1,535億円→来期予想1,600億円(昨年度実績:1,457億円)
- スーパー戦隊:通期実績64億円→来期予想65億円(昨年度実績:65億円)
- DRAGON BALL:通期実績1,906億円→来期予想1,500億円(昨年度実績:1,406億円)
- NARUTO:通期実績269億円→来期予想200億円(昨年度実績:253億円)
- プリキュア:通期実績79億円→来期予想85億円(昨年度実績:64億円)
- ONE PIECE:通期実績1,395億円→来期予想1,400億円(昨年度実績:1,121億円)
(C)バードスタジオ/集英社・東映アニメーション (C)Bandai Namco Entertainment Inc.(※記事中数値はバンダイナムコグループ内での売上高)