バンナムHD、ゲーム事業は995%増益…損失反動に加え「ドラゴンボール」「学マス」貢献 当期は減益予想

バンダイナムコホールディングスは8日、2025年3月期の通期決算を発表。売上高は1兆2,415億1300万円(前期比18.2%増)、営業利益は1,802億2900万円(同98.7%増)、純利益は1,293億100万円(同27.4%増)となり、全ての事業セグメントで大幅な増収増益を達成した。
セグメント別では、デジタル事業の売上高売上高は4,556億3300万円(前期比22.3%増)、セグメント利益は685億2700万円(同995.1%増)となった。セグメント利益が急伸しているのは、前期に旧バンダイナムコオンラインにおける、オンラインゲーム関連での損失が発生したことによる反動が挙げられる。
これに加えて、「DRAGON BALL」シリーズや「ONE PIECE」などの主力アプリタイトルが安定的に推移したほか「ELDEN RING」の大型ダウンロードコンテンツや新作タイトル「ドラゴンボール Sparking! ZERO」がワールドワイドでヒット。さらに、リリース1年となるスマートフォン向けゲーム「学園アイドルマスター」の好調なヒットスタートも増益にコミットした。
もう一つの中核事業であるトイホビー事業は売上高5,969億3300万円(前期比17.1%増)、セグメント利益1,022億200万円(同29.9%増)を記録。グローバル市場における日本IPの人気拡大を追い風に、ガンプラやコレクターズフィギュア、一番くじなどのハイターゲット層向け商品が好調に推移し、「ONE PIECE」や「DRAGON BALL」シリーズのトレーディングカードゲームなども業績に貢献した。
アニメ製作やコンテンツを手掛けるIPプロデュース事業は売上高907億3800万円(前期比10.0%増)、セグメント利益117億7800万円(同17.2%増)。「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」や「ブルーロック」の新作劇場作品が貢献し、ライブイベントやパッケージ販売も好調だった。アミューズメント事業は売上高1,414億8500万円(前期比18.2%増)、セグメント利益84億3800万円(同23.3%増)を達成した。
一方、当期の業績予想では売上高3.3%減、営業利益約19.5%減を見込んでおり、8日の同社株式は後場より5,000円台を割り込む局面が続いている。