VTuber事務所VShojo、資金難により事業閉鎖を発表 未払い問題で相次ぎ脱退、CEO「経営責任を痛感」


VTuber事務所VShojo、資金難により事業閉鎖を発表 未払い問題で相次ぎ脱退、CEO「経営責任を痛感」

英語圏VTuber事務所・VShojoは日本時間の25日、事業を閉鎖することを明らかにした。同社CEOが声明を発表し、原因に資金難を挙げ「VShojoは破綻し、皆様が目にしているような状況に陥りました」として、経営責任を認めた。

利益創出と資金調達に失敗、今後の具体的な対応は未発表

同氏は「この状況に至った決定について全責任を負う」とコメント。「私はこの数ヶ月間、資金調達と再建のために全力を尽くしてきましたが、私の努力にもかかわらず、私たちの立場は悪化し、私が大切に思っている人たちがその代償を払うことになりました」

VShojoは過去数年間で約1100万ドル(約16億円)の資金調達を実施。調達した資金は所属クリエイターへの還元向上、デビューへの投資、インフラ整備、イベント開催などに充当し、クリエイター優先の経営方針を行っていたと説明した。

しかし、「我々のあらゆる努力にもかかわらず、事業はそのモデルを維持するのに必要な収益を生み出すことに失敗し、最終的に資金が尽きた」「我々の資金調達の努力は失敗に終わった」と、経営に必要な資金が枯渇したことを明らかにした。

Vshojoをめぐっては、22日に同所に所属するアイアンマウス(ironmouse)さんが過去に実施したチャリティ配信で集めた寄付金50万ドル以上が未払いだったことを告発。同じく所属のksonさんの給与未払い問題なども同時に明るみになり、タレントの脱退が相次いでいる。

特にironmouseさんの問題については声明にて「後に慈善事業のためのものであったことを知った」と述べ、誤って事業への流用したことを認めた。一方、未払い問題等への詳しい対応予定などは本声明中には含まれていない。

CEOは声明の最後ですべてのタレント、スタッフ、ファンにお詫びするとして「あなた方はこのような目に遭うべきではありませんでした」と謝罪の意を示した。

著者 経済/社会担当
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