「事務所は入るんじゃなくて“作る”もの」登録者50万超のVTuber「ニキ」に直撃!会社立ち上げの裏側を聞いた

YouTubeの登録者数が50万人を突破する今注目のVTuber「ニキ」。個人での活動開始から6年目を迎え、約2年前からは「女子研究大学」としてグループ活動も本格化させている。この度、そんなニキが新会社「株式会社ONKN」を設立し、プロダクション「最強無敵連合」を始動させた。
自身の活動の根幹にある「雑談力」を武器に、個人としてもグループを支える一人としても躍進を続けるニキに、会社設立に至った経緯や、これからの野望を伺った。
雑談力で女性だけでなく男性も魅了!その配信スタイルとは?
――まずはニキさんのこれまでの活動について聞きたいのですが、活動を本格的に始められたのはいつ頃でしょうか?
個人の活動としては今年の4月で5周年を迎え、もう6年目になります。そして、本格的にグループとして活動を始めたのは2年ぐらい前ですね。ちょうどコロナで暇だった時期に始めたんですよ。TikTokとかYouTubeとか、見る人がめちゃくちゃ多い時期に始められたのは幸運でしたね。
――ジャンルとしては、当初からゲーム実況がメインだったのでしょうか?
見た目はゲーム実況なんですけど、実は当時から「雑談が中心」という、他の方とは少し違うスタンスをとっています。たとえばFPSゲームの『荒野行動』をやりながら、ゲーム内のボイスチャット(VC)でマッチングした人と喋って、その会話を動画にする…みたいな。もう厳密に言うとゲーム実況ではなく「雑談の場」みたいな感じです。
――ゲーム以外だと企画配信を筆頭に、歌ってみたやオリジナル曲の公開など幅広くやられており、メンバーとの交流も豊富ですね。
そうですね。歌に関しては「歌ってみた」と呼ぶのはおこがましいかもしれませんが…。企画配信だと、視聴者からお便りを募集して捌いていく、というものもやっています。結局、僕の活動のコアにあるのは「トーク力」「雑談力」を活かすことなんですよ。
――YouTubeだけでなくTikTokもやられていますが、やはり内容に違いはありますか?
内容自体に違いはないんですが、TikTokは1分ちょっとのショート動画を中心に、YouTubeは長尺の動画を中心に、という違いはあります。個人的にいわゆる「切り抜き」はあまり好きではないんですよね。実際に、長い動画の切り抜きよりも、最初からショート向けに喋って撮った方が伸びるんです。
――なるほど。いろんな方に見てもらってるんですね。そして、ニキさんのチャンネルは「男性視聴者が多め」というデータを拝見しました。一般に男性VTuberは女性ファンが多いイメージですが、何か理由があるのでしょうか?
そうですね、最新のデータだと男性44%、女性55%と女性が多いのは同じなんですが、それでも半々くらいです。理由としては僕自身が「あんまり女性向けにやってないから」とかですかね。男女どちらを狙っているというわけでもないんですけど、比較的ライト層に向けて動画を作っているから男女両方に響いているんじゃないかな、と思います。
――登録者数50万人という素晴らしい数字ですが、ご自身ではどのように感じていますか?
いや、正直、僕は自己肯定感が低いんですよ。50万人しかいないんで、まだ自分は「雑魚だ」と思っています。なので「雑魚がコアなファンだけに向けた動画を出すべきではない」と思って活動してきました。
――だから「ライト層を大事に」というスタンスにつながるんですね。とはいえ、最近作られた新しいチャンネルは結構長めの動画も多いように思えます。
そうなんです。メインチャンネルの動画は編集をマシマシで、「厚化粧」みたいな感じで、ライト層向けに「見やすい」ことに特化させていました。しかし、サブチャンネルではコアなファン向けに、ありのままの、配信寄りの長尺動画をやっていこうと思っています。ここが「ファンの定着」につながるといいなと考えています。
――常に色々考えられているんですね。プライベートだったり、規則正しい生活などは心がけていたりしますか?
そうですね…リズムはバラバラです(笑)基本的に撮影や配信に合わせて生活しているので、作業に熱中しすぎて寝るタイミングがないことも結構ありますね。だけど苦じゃないんですよ。動画投稿って、数字がこけちゃうこともあるんですけど、ルービックキューブみたいなイメージで「この要素は違うね、じゃあ明日のショートはこれで」って試行錯誤していくのがとても楽しいんです。
「俺レベルの面白いやついるじゃん」グループを結成した経緯とは?そして新たな試みも
――これまで「女子(おなご)研究大学」として活動されてきた中で、グループはどのように結成されたのでしょうか?
最初は本当に裏で仲の良いメンバーとふざけた動画を撮ってきた、という感じです。「ユニットじゃないけど、ふわっと始めてみた」という表現に近いですね。メンバーとはTikTokで流れてきて「面白いなこの人、仲良くなりにいこう」と連絡したのがきっかけでした。
たとえば僕が一番最初にコラボを持ちかけた相手がしろせんせーなのですが、初めて見た時に「電撃が走った」んですよ。「俺レベルの面白いやついるじゃん」って。一緒にやるならこいつは絶対欲しい、と思いましたね。すぐにDMして、彼も僕のこと知ってくれていた、という感じでした。
――さすがフットワークが軽い…!グループは皆さん5人だと思いますが、その中には女性メンバー(18号さん)がいらっしゃいます。男女比は少し珍しい印象を受けますが、どういった経緯で加入されたのでしょうか?
最初は男性3人だったんですけど、僕、「裏で本当に仲がいい」のが好きなんですよ。それは表に出る一挙手一投足に現れると思っていて。「裏で仲がいいから表で関わってる」という状態にしたいんです。その裏で仲がいい人にたまたま女性がいた、というだけなので、女性だからという理由ではないですね。上辺だけの関係だと、後で粗が出ますから。
――そんな皆さんですが、先日の発表では新たに「最強無敵連合」というプロダクションも発表され、9人グループとしても活動されるそうですね。今回新たに加わったメンバーも、やはりニキさんと元々仲の良い方々なのでしょうか?
はい、そうです。もう裏で仲良くなっています。女子研究大学然りですが、「ここを変えたら良くない」と思うくらい、本当に仲がいいからこそ、それを表に出しているだけなんです。友達同士で喋って楽しい時間を、切り抜いて動画にしている感覚ですね。
例えば、新メンバーのシードはリアルで地元の友達で、僕が完全にゼロからプロデュースしました。僕らはトークに力を入れているので、動画内での役割分担、例えばボケの立ち回りとかが体系化されているんです。もう一人ボケが欲しいと思った時に、地元の友達に「お前YouTuberにならん?」って電話して、なってもらいました(笑)」
ガチおめでとう。 https://t.co/yNLD2xlXhg
— ニキ👾【すごいイケメン】 (@niki_ikemen) July 6, 2025
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