中国特有のゲーム認可制度「版号」取得数が過去3年で最多 日本ゲームはやや減少


中国特有のゲーム認可制度「版号」取得数が過去3年で最多 日本ゲームはやや減少
2024年リリース『ウマ娘プリティーダービー』中国版アプリ『閃耀! 优俊少女』(編集部撮影)

スマホゲーム調査分析のスパイスマートが25日に公開した中国ゲーム市場の月次レポートによると、2025年6月に版号を取得した中国ゲーム作品数が147作に達したことがわかった。

同社が中国国家新聞出版署の「游戏审批结果」(オンラインゲーム承認情報)をもとに過去半年間を調査。結果、6月単体の中国ゲームの内訳はモバイルゲームが137作と大半を占め、モバイル・PC対応のマルチプラットフォーム作品は7作となった。

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全体推移

「版号」とは、中国本土でゲームなどを配信するために必要な許可番号のこと。中国国家新聞出版署(NPPA)が発行するこのゲーム版号がないと中国国内でゲームの正式なリリースや収益化ができない。また、審査には厳しいガイドラインも設けられており、特に海外産ゲームに対しては、中国語以外の言語が含まれると検閲を通らない場合もあるとされている。

今回の調査によると、当月は一時コロナ対策で中断されていた版号発行が再開した2022年4月以降の過去3年間で最多を記録したという。

一方、海外ゲームの版号取得は11作品にとどまり最多とはならなかったが、プラットフォーム構成に変化の兆しが見られたと指摘。6月はモバイル専用タイトルの比率がこれまでで最も低くなり、PCゲームやモバイル・PC対応の比率が上昇した。

また、スマホ版タイトルを後からPC版の版号を追加申請するケースや、最初からマルチプラットフォーム対応を前提としたタイトルの増加も確認されている。

日本IPタイトルについては、6月に海外ゲーム版号を取得した作品のうち1作品のみとなった。2025年初頭には複数の関連作品が見られていたことから、やや減少傾向にあるという。(情報=調査分析サービス「LIVEOPSIS」)

著者 テクノロジー/ゲーム担当
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