中国の国内線、高確率でモバイルバッテリーが没収される可能性。日本でレアな「3C」マーク必須、実際に検証してみた

中国民用航空局は6月28日より「3C認証」と呼ばれるマークがないモバイルバッテリーの中国国内線への持ち込みを禁止した。日本からの国際線には適用されないが、出張やトランジットなどで国内線を利用する方は注意しておきたい。
民航局によると、今年に入り旅客が持ち込んだ充電器などリチウム電池製品による機内での発火・煙発生事件が多発している。最近では複数の大手充電器メーカーが電池セルの安全リスクを理由に複数ロットの製品リコールを実施しており「民航の安全運航に対するリスクが継続的に増大している」と共有。
そのうえで、この度3C認証マーク(以降分かりやすく「CCCマーク」)が無かったり、同マークが不明瞭だったりするモバイルバッテリーなどの国内線機内持ち込みを禁止する緊急通知を発表。持ち込み手荷物の保安検査が強化され、マークがない製品は回収対象になるという。
日本国内の認証は「PSEマーク」や「CEマーク」が基本であるため、中国のCCCマークが刻印されたモバイルバッテリー製品は少ないことが報告されている。一部の中華系メーカーや「ANKER」などは日本国内の発売品でも付いている場合もあり、筆者が持ち合わせているものには「付いているもの」「付いていないもの」2つあった。
そして、筆者がちょうどこの新ルールが決まった直後に中国国内線に乗る機会があったので実際に試してみた。
保安検査を受けたのは上海虹橋国際空港。通知にあった通り、チェックインカウンターや保安検査場、放送には至るところに今回の新ルールの掲示が行われており、周知の徹底が図られていた。
検査場内では保安官が一人ひとりの持ち物を確認し、モバイルバッテリーがあればマークを確認する…のかと思えば、特段そうした動きは無かった。そこで「マークが入ってない物を持っている」と自己申告したところ、複数の保安官と協議され結果として「持ってて良いけど回収もできる」という、なんともあいまいな判断をされた。(新調する前の古いものだったので回収してもらった)
7月上旬〜中旬と新ルールの制定から日は浅く、6月末には「厳格にチェックされた」との報告もあったためやや拍子抜けだが、検査に時間がかかるなどを理由に、各空港ごとに対応方針が変更になった可能性もある。とはいえ、ルールに則れば持ち込み禁止ではあるので、国内線に乗る方は注意していただきたい。