カドカワ、25年度のゲーム事業利益は60%減予測―「エルデンリング」大ヒット反動を新作で抑えるか

カドカワが5月8日に公表した2025年3月期決算によると、2025年度の同社ゲーム事業の利益が前年比で60%減となる見通しが明らかになった。背景には前年度に発売された子会社フロム・ソフトウェアによる『エルデンリング』本編とDLCの大ヒットによる反動があるとされている。
この見通しについて、同社は『エルデンリング』の派生作品である『NIGHTREIGN』や、Nintendoの次世代ゲーム機「Switch 2」向けにリリース予定の『エルデンリング Tarnished Edition』の販売を通じて、下方傾向の業績を押し戻す考えだ。
カドカワは「新たなヒットタイトルや過去作品の販売拡大によって、業績予想を上回ることを目指す」旨を伝えており、協力型のオンラインマルチプレイゲームとして新たなスタイルに挑む「NIGHTREIGN」などを通じて、『エルデンリング』の長期的価値の最大化に取り組む。
フロム・ソフトウェアからはSwitch 2向け完全新作『The Duskbloods』を2026年にリリースすることをすでに明かしている。また、過去のゲーム事業の好調は“フロムゲー頼み”な業績推移も確認できるが、モバイルゲーム等への展開も推進している。直近では『【推しの子】』のスマホゲーム展開も進めており、アニメや同社版権と連動したタイトルの継続的なリリースに向けた準備も進めている。