日テレ、24年度アニメ収支は16%減 中国への『アンパンマン』巨額番販の反動により 新作は好調


日テレ、24年度アニメ収支は16%減 中国への『アンパンマン』巨額番販の反動により 新作は好調

日本テレビ放送網は9日、2025年3月期の決算を発表。放送収入の回復、事業収入の増加で日本テレビが増収増益になったことで全社では過去最高売上を達成したことがわかった。あわせて、ドラマや映画などの分野別収支も公表された。

結果、昨年度は「ドラマ」「映画」などが好調となった一方、同じコンテンツビジネスである「アニメ」については前年比16%の減益に着地した。

アニメ事業の売上高は60億9200万円と前年比9.0%減、収支は23億6600万円で16.8%減となった。この減少について同社は前年度に中国市場で「アンパンマン」の番組販売を行い好調だったことからの反動減が生じたと説明している。

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上記の影響を除くと、人気作品の継続放送や新規タイトルの投入により、引き続きドラマに次ぐ重要な収益源に寄与しており、大手配信サイトへの販売が成功した作品も登場しているとアピールした。

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そして2025年4月期・7月期新たなアニメ作品の放送がスタート。4月から放送が始まった「機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)」はスタジオカラーとサンライズの共同制作で、劇場先行版「機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス) -Beginning-」は興行収入30億円を超える人気を博した。テレビシリーズも「幅広い年齢層から支持を得ている」とし、視聴者獲得に自信を見せた。

また、人気作品「薬屋のひとりごと」は第2クールも「フリーレン」に並ぶ高視聴率を維持し、主要配信プラットフォームでも軒並み1位を獲得。同様に「Aランクパーティを離脱した俺は、元教え子たちと迷宮深部を目指す。」も第2章に突入し、各プラットフォームの再生ランキングでベスト10入りするなど好調を維持している。

一方、映画事業では「名探偵コナン」や「キングダム」が好調で、前年比34.6%増の49億3500万円の収入となった。また海外番組販売(アニメを除く)は「マネーの虎」のフォーマット販売が好調で、前年比149.6%増の50億200万円を記録している。

著者 編集部 経済・社会担当
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