東宝、アニメ関連が増収貢献…アニメだけで営業収入550億円を突破 グッズ等売上は4割増

東宝株式会社は14日に2025年2月期の本決算を発表し、営業収入が前年比10.5%増の3,131億7,100万円、営業利益が同9.2%増の646億8,400万円となったことを明らかにし「営業利益の最高益(528億円)更新」を2年連続で達成した。
映像事業の営業収入は前年度比14.5%増の776億6,100万円、営業利益は同20.5%増の189億4,600万円となった。とりわけアニメ・IP関連事業が大きく貢献しており、自社のTOHO animationレーベル単独での営業収入は前年の465.7億円を19.1%上回る554.8億円を記録。2年間で倍を上回る成長を記録している。
動画配信やキャラクターライセンスの収益が、アニメビジネスの堅調な成長を牽引
同レーベルが出資した「呪術廻戦」「僕のヒーローアカデミア」「ハイキュー!!」「SPY×FAMILY」「葬送のフリーレン」「薬屋のひとりごと」「怪獣8号」などのアニメ作品が、国内外の配信および商品化収入で大きく貢献。加えて、パッケージ販売では「ゴジラ-1.0」の好調なセールスに加え、「劇場版ハイキュー‼ ゴミ捨て場の決戦」「葬送のフリーレン」「ウマ娘 プリティーダービー」などのアニメ作品が販売を伸ばした。
また、自社IPタイトルを中心に展開を進めるゲーム事業ではサイバーエージェント系と共同で展開する「呪術廻戦 ファントムパレード」のグローバル版が全世界で配信開始した。アニメ分野では資料中に今後のOAラインナップを公表しており「怪獣8号」第2期、「SPY×FAMILY」Season 3、「呪術廻戦」続編・死滅回游、「僕のヒーローアカデミア」FINAL SEASON、「葬送のフリーレン」第2期、「ダーウィン事変」、「お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件」2期などを挙げた。
なお、東宝は同日に当期の業績見通しとして減収減益予想を開示している。
【配信】184.3億円 → 218.4億円(18.5%増)
要因:「僕のヒーローアカデミア」「呪術廻戦」等が国内外で好調
【キャラクターライセンス】79.2億円 → 111.9億円(41.3%増)
要因:「呪術廻戦」「ハイキュー!!」等が堅調
【商品物販】45.2億円 → 81.0億円(79.4%増)
要因:「ハイキュー!!」「僕のヒーローアカデミア」等のキャラクターグッズが伸長
【パッケージ】28.5億円 → 31.4億円(10.2%増)
要因:「ハイキュー!!」「葬送のフリーレン」等が好調
【劇場公開】91.9億円 → 70.8億円(23.0%減)
要因:前期の「劇場版 ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」「劇場版 SPY×FAMILY CODE: White」ヒット反動
【配分金 その他】36.4億円 → 41.2億円(13.0%増)
要因:「呪術廻戦」のゲーム化権や、「呪術廻戦」「怪獣8号」などの配分金が貢献