松竹、BS事業撤退で16億円の特別損失 業績予想は劇場版『忍たま乱太郎』など好調で上方修正

松竹株式会社は7日、2025年2月期の通期業績予想について上方修正を行うと発表した。映像関連事業において、複数の自社配給作品が想定を上回る興行収入を記録したことを受けたもので、利益見通しが改善された。一方で、BS放送事業からの撤退に伴い、特別損失として約16億円を計上する予定であることも明らかにされた。
修正後の連結業績予想によると、売上高は840億円(前回予想比+1.9%)、営業利益は16億円(前回予想では9億400万円の赤字)、経常損失は25億6000万円(同49億4000万円の赤字)、当期純損失は7億0000万円(同18億7000万円の赤字)と、赤字幅の縮小が見込まれる。
今回の上方修正について「劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師」および「366日」が、現時点でそれぞれ30億円、25億円の興行収入を記録するロングラン大ヒット作品となっていると説明。「映画館事業における興行収入、映画配給事業における配給収入、プログラムやグッズ等の物販等の売上高が前回の見通しを上回り、あわせて営業利益、経常利益も前回の予想を上回る見込み」としている。
一方で、BS放送事業からの撤退に関連し、「事業撤退損失引当金繰入額として約16億円の特別損失を見込んでいる」としており、当期純損失は依然として発生する見込みである。
「2025年2月27日に公表した『松竹グループのBS放送事業撤退に関するお知らせ』に記載のとおり、持分法適用関連会社のBS松竹東急株式会社で今後発生する撤退等までの費用等を見積り、当社が内容を精査のうえ他の株主と協議した結果、当社が負担する撤退費用等の見積りが完了いたしました」「当社が負担する撤退費用等は2025年2月期の連結決算及び個別決算において事業撤退損失引当金繰入額(特別損失)等として約16億円を計上する予定です」