配信サイト「ツイキャス」のモイ、来期業績は経常利益50%減見込み 楽曲利用に関する認識齟齬で特損も


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配信サービス「ツイキャス」を運営するモイは12日、2025年1月期において特別損失および繰延税金資産を計上したことを発表した。結果として、同社最終利益2700万円と前年同期比85.7%減となった。

特別損失の計上は、音楽著作権管理団体(以下、管理団体)との監査手続に関連するもの。ライブ配信サービス「ツイキャス」での楽曲利用に伴う収入報告について、管理団体と同社の間で報告対象となる収入範囲に関し「認識の齟齬」が発生したという。この問題の適切な解決に向けた交渉を進める中で、関連費用として1億6000万円の特別損失を計上した。

当期は増収を記録、来期は大幅な減益見込み

IR | モイ株式会社

同社は「管理団体と当社の協議は、当資料発表時点で進行中であり、本事案に関して、今後開示すべき事項が発生した場合には、速やかに開示いたします」としている。

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業績予想と実績値の差異については、売上高が65億9200万円となり、前回予想を0.9%上回った。これはポイント販売、プレミア配信、メンバーシップの各売上が予想を上回ったこととしている。販管費は、アプリ決済手数料の増加などにより前回予想を上回ったものの、プロモーション費用の圧縮や採用計画の再調整による体制強化費用の減少により、前回予想を0.5%下回る31億2900万円となった。

一方で、同日公表された来期2026年1月期の通期の業績予想については、営業利益と経常利益は大幅な減益を見込んでいることが明らかになった。売上高は前期比0.3%増の66億1000万円、経常利益は同49.3%減の1億2900万円となる見通しで「中長期の持続的な成長の基盤強化に向けて、体制強化とマーケティングは積極的に投資する方針」としている。

著者 編集部 経済・社会担当
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