サンリオ、業績予想を大幅上方修正「ハローキティ」50周年効果で売上急増、前期比440億円増見込み


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キャラクターライセンス大手のサンリオは14日、2025年3月期(’24年4月〜’25年3月)における通期業績予想を上方修正すると発表した。売上高は前回予想を7.6%上回る1405億円、営業利益は同30.2%上回る512億円となる見通しだ。

業績上振れの主な要因について同社は「ハローキティ」50周年の関連施策や複数キャラクター展開を行ったことで、特に北米や中国でライセンス事業が大きく伸長した点を挙げた。同日に発表された第3四半期までの累計売上高は1047億円と前年同期比で44.7%増加、純利益は337億円と同109.4%増加し、営業利益率は32%に達している。

そんな第3四半期までの業績が好調だったことに加え、以降も「マイメロディ」50周年および「クロミ」20周年の展開開始が控えているなど、さらなる成長が期待されていることから、今回の上方修正に至ったとしている。

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利益面では、高収益なライセンス事業の拡大に加え、販売管理費の抑制効果も寄与したことで、経常利益は前回予想から111億円増の529億円、純利益は94億円増の405億円の見通し。純利益は前期が175億8400万円であったため、およそ2.3倍程度の伸長が見込まれる。

サンリオはハローキティ、マイメロディ、シナモロールなど国内外で人気の高いキャラクターIP(知的財産)を保有するエンターテイメント企業。2024年3月期には過去最高の営業利益を達成しており、2025年3月期から始まる新中期経営計画では「安定・永続成長サイクルの創出」を掲げている。

直近にはインバウンド需要の増加で「サンリオピューロランド」などの客入りも好調のほか、社内にVTuber事務所を設けるなど新規事業も多角的に展開する。

著者 編集部 経済・社会担当
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