アカツキ、四半期単体で営業損失15.7億円 「ハチナイ」サ終や開発費の先行かさむ…投資事業は絶好調
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モバイルゲーム開発などを行う株式会社アカツキは10日、2025年3月期の第3四半期決算を発表。連結売上高は前年同期比4.0%減の161億6100万円、営業利益は同9.1%減の14億2000万円となった。四半期(10-12月期)単体では営業損益が15億7100万円の損失と、前年同期比で11億円ほど赤字幅が拡大している。
主力のゲーム事業では「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」が世界同時キャンペーンやアニメ「ドラゴンボールDAIMA」との連動イベントを展開し、日米仏を含む10カ国・地域でストアセールスランキング1位を獲得。「ロマンシング サガ リ・ユニバース」も6周年イベントを開催するなど堅調な運営を継続した。
一方、直近では昨年8月末をもってゲームタイトル「レスレリアーナのアトリエ」の運営を離脱、12月中旬に約7年運営していたアカツキオリジナルIP作品『八月のシンデレラナイン』のスマートフォンゲームのサービスが終了するなど、ポートフォリオの見直しが図られた。これに加えて新規ゲーム開発の費用も増加。17億3400万円の研究開発費を計上し、先行投資がかさんだ形となった。
コミック事業はクリエイターとの協業によるオリジナル作品の制作・出版に注力。株式会社NTTドコモとの海外向け電子コミック配信サービスに関する業務提携も寄与し、売上高は前年同期比81.2%増の8億9900万円、セグメント利益は1億1500万円と黒字に転じた。
なお、本決算では営業利益が検証した一方で、経常利益については経常利益は同41.5%増の22億3300円と大幅に増加している。これは投資インキュベーション事業において、出資の回収があったことによるもの。今後も出資先の「株式会社TENTIAL」が上場承認されるため、株式の売却益が発生する見込み。
同社は、ゲーム事業の事業環境の変化が激しく、コミック事業も積極的な挑戦を継続していることから、2025年3月期の業績予想は開示を見送っている。