タカラトミー、3Qは過去最高売上 ベイブレードや“キダルト”好調も株価は1000円近く続落


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タカラトミーは12日、2025年3月期の第3四半期決算を公表し、売上高が1949億7200万円(前年同期比21.7%増)、営業利益が230億8400万円(同33.7%増)を達成し、2期連続で過去最高を更新したことを発表した。

好調の要因として、年齢軸の拡大戦略を挙げており、定番ブランドの「トミカ」「プラレール」では、大人向けの「トミカプレミアム」「プラレール リアルクラス」シリーズが好評を博した。また「BEYBLADE X」では年齢制限のない大会開催により幅広い世代からの支持を獲得。「デュエル・マスターズ」もスマートフォンアプリ展開により顧客層を拡大した。

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地域軸においても成長が見られ、中国では「トミカ」の販売拡大を受け、海外初となるブランドストア「TOMICA BRAND STORE」を上海市にオープン。「BEYBLADE X」は欧米での本格展開に加え、アジア10地域による「BEYBLADE X アジアチャンピオンシップ2024」を開催するなど、グローバル展開を加速させた。

また、キデイランド関連事業はインバウンド需要の回復が追い風となり、原宿店、梅田店などの旗艦店が訪日外国人観光客から高い支持を得ているという。また11月には大型ガチャ専門店「ガチャワールド」をオープンし、商業施設や空港への設置を拡大している。

3四半期時点では好調な業績を示した一方、株式市場では期待の下回りや通期予想の据え置きが影響し、同社株価は大幅に下落。直近一週間で5105円まで上昇していたことからの反動もあり、14日終値時点では4072円と、1000円近い続落となっている。

なお、同社は本発表の前に自社製品の一律値上げを3月より実施すると発表している。

著者 編集部 経済・社会担当
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