iPhone 16e発売の効果は絶大?Apple、Q1市場シェアで初の首位…日本では2ケタ成長も記録 調査会社速報

国際調査会社のカウンターポイント・リサーチが14日に発表した暫定の市場分析によると、2025年第1四半期(1月〜3月)世界スマートフォン市場において、アップルが市場シェア19%を記録し、第1四半期として初めて第1位の座を獲得した。
スマートフォン市場全体では前年同期比で3%の成を記録、今回はアップルが大きく伸ばした。アップルの市場シェアは19%に達し、前年同期比で増加した。売上高はアメリカやヨーロッパ、中国といった主要市場で横ばいや減少が見られたが、日本、インド、中東・アフリカ、東南アジアでは2桁の成長を記録した。
この動きについて調査元はiPhoneシリーズの廉価版モデルである「iPhone 16e」が例年とは異なるタイミングで発売されたことが前年比からの増加に寄与したと分析しており、四半期ベースで初めて世界市場の首位獲得に貢献した。
iPhone 16eは2024年に発売された「iPhone 16」の廉価版として展開。実質的に長らく支持されていた「SE」シリーズの後継的な位置づけとなっているが、99,800円の価格やFace ID搭載などを鑑みるとSEシリーズとはにて非なる製品となっている。日本国内では集計期間中に販売を開始したが、一つ上のモデル「16(無印)」も124,800円と価格差は少なく、より手頃な「15」とともに需要が喚起された可能性もうかがえる。

なお、アップルに次ぐ2位はSamsungで、市場シェアは18%。S25シリーズの発売が遅れた影響で出遅れたが、3月以降はフラッグシップモデルやAシリーズの投入により販売を回復した。特にS25シリーズの「Ultra」モデルの販売比率が増加しているという。
そのほか、Xiaomiは電気自動車事業の成功を背景にブランド価値が向上し、中国国内市場を中心に成長。vivoは中国市場での存在感とと新興市場への拡大が顕著で、順位を一つ上げて4位に浮上。上位5社以外ではHONOR、Huawei、Motorolaなどが堅調に推移している。特にHuaweiは中国市場において最大のシェアを獲得した。
同調査でアナリストは「北米、欧州、中国といった成熟市場では、2024年の回復後に疲弊の兆候が見られた。1月の販売は特に好調で、中国では補助金による需要増が目立った。サムスンのS25やiPhone 16eといった主力製品の発売により勢いは続いたが、四半期末に経済の不確実性と貿易戦争のリスクが高まるにつれて、勢いは急速に変化した」と分析している。