【POCO F4 GTレビュー】7万円で買える超高性能スマホが凄かった


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6月に発売・発表されたフラグシップキラーことハイエンドスマートフォン『POCO  F4 GT』は本当にオススメできるのか。良い点と悪い点を徹底レビュー。ベンチマークや他社製品比較なども行った。

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ゲームに最適化した設計

まずは外観やインターフェースについてご紹介する。POCO F4GTは筺体を一目見ただけでわかるほど、ゲームに最適化された設計をしている。今回はステルスブラック・12GBメモリモデルを紹介。背面は高級感あるマット仕上げ。銀色のラインがにゲーミングデバイスっぽさを醸し出している。背面左下には5Gも対応をアピールした「POCO 5G」のロゴが。

スピーカーは上下左右4つのクアッドスピーカー構成。排熱も兼ねている。

“変態”インターフェース

スマホ本体右側にはゲームやアプリでコマンドが割り当てることができる「ポップアップトリガー」を搭載。ボタンはスライド式で収納することが可能で、端末にインストールされている専用のゲームアシストアプリを使えば特定の位置をタッチするといった操作を物理ボタンで行える。

また本体に付属している充電器はL字に曲がっており横画面操作時にコードの邪魔にならないような配慮がなされている。これらのポップトリガーといったゲームに特化したインターフェースはゲーマーには非常にありがたいが逆に言えばゲームをしない層には邪魔に感じることがあるかもしれない。

インカメラは中央パンチホール式

やや重い&ボタン式指紋認証

外観やインターフェースの部分で少し気になった点を述べる。POCO F4 GTの重量は単体で210グラムとやや重め。廉価版のPixelやiPhoneなどを使っている人にとっては少し負担になるかもしれない。

音量は左側なのも注意。人によって派閥が分かれる指紋認証だが本製品は電源ボタンと共有する方式を取っている。

近年のスマートフォンは画面内指紋認証を搭載されていることが多いため、それらに慣れている場合はストレスに感じることがあるだろう。筆者も普段使いのスマートフォンは画面内指紋認証なので少し使いづらいと感じた。

最高クラスの処理性能

POCO F4 GTのプロセッサ(SoC)はハイエンドの名に相応しい Qualcomm Snapdragon 8 Gen1を搭載。現時点での世界最強のプロセッサは Snapdragon 8 Gen1+でその一つ下のモデルとなるが高性能なことには変わりない。

激重ゲー「原神」も余裕

スマートフォンゲームでも最高クラスに重いとされるオープンワールドゲーム『原神』にて正常に動作するかをチェックした。
設定はデフォルトの最高設定に加えフレームレートを60まで引き上げた一番高品質な設定でプレイをしてみた。ちなみに公式の推奨性能(Sd845以上)は勿論満たしている。

結果としてコマ落ちや処理落ちなどは全く見られず、快適なプレイを楽しむことができた。筆者は普段原神はしていない上にゲーマーでもないため主観的な評価は下すのは厳しいが、ゲームモードのフレームレートの推移をチェックしても60近辺で張り付いているため問題ないと判断した。

また、メモリも12GBを搭載しているのでゲームの中断からの復帰持続時間も短く軽快に動作していた。先程紹介したポップアップトリガーも使うことができ、これらは管理ツール「GAME TURBO」で設定可能。(ハードウェアチートを許可していないゲームも多く有るので御注意下さい)

ベンチマーク結果

ゲーマーやスマホオタクには欠かせないスマートフォンの性能を数値で測定するベンチマークを行った。
Antutu v9で行なった結果は以下の表の通りで、4回間隔を開けて行った。平均は936177.8点。

1回目 2回目 3回目 4回目
CPU 217759 211331 219425 216941
GPU 409135 395960 414878 408931
MEM 157708 152956 156254 153893
UX 157413 157064 157919 157144
TOTAL 942015 917311 948476 936909

Antutuの公式ランキングのPOCO F4 GTでは97万点・6位だったが今回の検証では90万点から93万点に落ち着いていた。GPUの部分で差が比較的ついており、サーマルスロットリングが発生している可能性がある。ちなみにフレームレートも80FPSを超えていた。

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熱問題は?温度検証

先程のベンチマーク結果からも分かる通り、プロセッサSnapdragon 8 Gen1シリーズは世界最高の処理性能を出すが、発熱問題という欠点が以前から指摘されていた。それらを解決するかが性能向上や使いやすさの向上に直結する。

POCO F4 GTは4860mm²の大型のデュアルVC冷却システムでプロセッサを冷却しているとのことだが、それが故に超ハイパワーの場合は極めて高温になることがあった。以下表に室温25℃の環境で、実際に放射温度計を用いて計測した結果を示す。

パフォーマンスモード 背面温度 前面温度 側面温度
原神(最高設定)起動前 30.5℃
原神起動後15分 38.0℃ 35.6℃
Antutu開始直後 42.1℃
Antutu開始5分 46.3℃ 46.5℃ 40.7℃

非常に高負荷の処理が多く行われるスマホゲームではおおよそ本体は35℃以上になることが分かった。また、端末の処理性能をフルパワーに活用した上に3段階の3D描画処理テストを行うAntutuベンチマークでは3つ目の3D描画テストの段階で背面・前面・側面ともに40℃を超え、低温やけどを負うレベルの発熱だった。

測定の模様

カメラも過不足なし

高性能を歌いゲームに最適化したスマートフォンであるが、POCO F4GTはカメラも過不足ないほど性能は優れていた。

※後日掲載予定です

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120Wの圧倒的急速充電

POCOは日本でも有名なスマートフォンメーカーXiaomiの子会社。同社のハイエンドスマートフォンに搭載されている120Wの他社を凌ぐ圧倒的な急速充電にも本製品は対応している。高性能なプロセスを搭載しているので充電の減りが早いためその分早く充電することが求められるためだ。

実際に電池残量が2%のPOCO F4 GTを、付属している120Wの急速充電器で充電したところ30分足らずで100%まで到達した。

他社製品との比較

今回紹介したPOCO F4GTだが、気になるのは他社製品とどちらが優れているか。概要を述べると同様の性能のスマートフォンは国内ではほとんど販売されていない。ベンチマーク最上位のvivo X80シリーズやHONOR Magicシリーズ・realme GT シリーズは日本市場での販売を行っていない。(輸入には通信規格や技適申請など注意)

一方国内発売はと言うと、同価格帯・同等性能機種はモトローラ社の「Motorola edge 30 PRO」くらい。edge 30 PRO・F4 GTともにどちらも魅力的だが、メモリやスペックに差がある。以下にて示した。(価格は全て公式通販・Amazonの7/29時点の表記)

POCO F4GT Edge 30 Pro
価格(割引適用) ¥71,060 / ¥84,800 ¥86,800
SoC SD8 Gen1
RAM 8GB/12GB 12GB
ROM 128GB/256GB 256GB
スピーカー クアッド デュアル
重量 210g 196g
ディスプレイ 6.67有機EL 6.7有機EL
リフレッシュレート 120Hz 144Hz
電池容量 4700mAh 4800mAh
充電 120W 68W
認証 指紋
カメラ 64MP・8MP超広角 50MP・50MP超広角
その他 ゲームアシスト

POCO F4 GTスペック / Edge 30 Proスペック

結論:ゲーマー向け

以上ざっとPOCO F4 GTについてそれぞれの面で良い所と悪い所を述べたが、総合的なまとめを言うのであれば「ゲームを最大限楽しむことができる高コスパのスマートフォン」だった。(コスパに関して言えばグローバル版の方が安い)
また、先ほどの比較から、「ゲーム中心じゃないけど高性能なスマホ欲しい場合」は注意する必要があると使ってて感じた。

本記事では上位の RAM 12 GB モデルを用いてレビューを行ったが7万円で販売しているのは8 GBモデル。それぞれ公式ストアや Amazon にて販売しているのでチェックしていただきたい。

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文・写真: オタク総研編集部
製品協力: POCO Japan

市井

著者 市井
オタク総研媒体統括 兼 合同会社サブカル通信社執行役社長。専門領域はアニメ、テクノロジー(ガジェット)、プログラミング、コンテンツビジネス。PRプランニングやIP調達なども担当しています。新作アニメ、海外スマホ、東南アジア好き。