アニメ映画の“文字起こし”ネタバレサイト運営者ら3名を逮捕 著作権法違反で初の摘発


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宮城県警察本部と登米警察署は29日、映画やアニメのストーリー全容を無断で文字起こしして掲載していたとして、東京都渋谷区の会社経営者ら3名を著作権法違反の疑いで逮捕した。映画などの文字起こし、いわゆる「ネタバレサイト」の運営者が逮捕されるのは国内で初めてのこととなる。

捜査協力を行った一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)の発表によると、容疑者らは2023年1月から2024年2月にかけて、アニメや映画作品で描写された登場人物の名称やセリフ、場面展開などを詳細に文字起こしし、関連画像と共に自社運営のウェブサイトに掲載。広告収入を得ていた疑いが持たれている。対象となる作品は東宝がハイキューする「ゴジラ-1.0」を含む映画2作品と、KADOKAWAのアニメ「オーバーロードⅢ」。

「引用の範囲を超える」侵害と認識

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悪質性が確認された掲載サイトの記事ページ(CODA提供/加工済)

警察の捜査では、会社経営者と従業員が共謀して組織的に著作権侵害を行い、営利目的で多数のアクセスを集めていた実態が明らかになった。一連の捜査はCODAによる被害権利者の取りまとめを経て、今回の摘発に至ったと伝えた。

CODA側はこの類の「文字起こしサイト」は、無断で映像を配信する「海賊版サイト」と比較して侵害の程度が軽微に捉えられる傾向にあるものの、引用の範囲を超える明確な著作権侵害とされるとの見解を共有。権利者側は、これらのサイトがコンテンツへの正当な対価支払いを妨げ、クリエイターの労力や投資を損なうとして、その悪質性を指摘している。

CODAは今後の取り調べや刑事裁判での詳細な経緯の解明を注視するとともに、類似サイトへの対策強化を進める方針を示している。

著者 編集部 経済・社会担当
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