未納滞納の取引調査で業務圧迫…イラスト取引サービスが「適切な税務申告と納税」クリエイターに呼びかけ


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イラストコミッションサービスのSkeb(スケブ)は29日、公式SNSなどでクリエイター会員に対して「適切な税務申告と納税」の実施を呼びかけた。

株式会社スケブによると、同サービスを利用するクリエイター会員の一部が「都道府県税や年金を未納・滞納している」ために「市区役所より取引状況の調査の依頼が毎月来ており事務作業を逼迫」している現状があると伝え、適切な申告を行うよう求めた。

副業でも住民税は要申告

なお、これらの調査は取引件数や金額に関係なく、対象者の口座の入出金履歴から取引先に一斉に実施されるもので、スケブの場合は毎月数件ほど来るという。毎度データベースを参照して金額などを手作業で報告する必要があるため、社員数の少ない企業ではたとえ数件でも事務作業が格段に増え業務圧迫につながるとしている。

イラスト販売やリクエストで所得が発生した場合、副業で「年間20万円以下」であれば確定申告は不要である一方、住民税の申告については額面の大小に関わらず必要とされている。スケブによれば、調査依頼は税務署ではなく役所から来ているとのことで、住民税に対する理解が求められている。

調査依頼を受けたユーザーが万一、売上の差し押さえが発生した場合には、今後のリクエストの募集を停止する場合もあるとして、協力を呼びかけた。また、税金関係で不明な点があるユーザーには、同社代表などが起ち上げたクリエイター・同人作家向けの確定申告代行サービス「ドージン・ドット・タックス」の利用も促している。

著者 編集部 経済・社会担当
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