縦読みマンガ「WEBTOON」認知度は想像以上?10代から40代の4割超が閲覧経験あり…利用実態を探る
電子コミックの新たな形として注目を集めるWEBTOON(ウェブトゥーン)の利用実態について、新たな調査結果がMMD研究所より発表された。15歳から69歳までの男女15,000人を対象とした予備調査と、閲覧経験者311人への本調査を通じ、WEBTOONの普及状況や利用動向が明らかとなった。
Webtoonは約4割が閲覧経験あり、マンガアプリとともに高い認知度
調査結果によれば、スマートフォンやタブレット、PCでのコミックアプリ・サービスの利用経験者は全体の38.2%に達し、2022年の前回調査と比較して4.4ポイントの増加を記録。特に若年層での普及が顕著で、10代での利用率は61.3%と最も高く、20代が52.0%、30代が51.3%と続き、30代以下では過半数がコミックアプリ・サービスを利用している事がわかった。
そして「WEBTOON」の閲覧経験に関しては、コミックアプリ・サービス利用者の43.4%が経験ありと回答。年代別では20代が49.2%と最も高く、30代が48.4%、40代が41.1%、10代が40.2%と続き、40代以下のすべての年代で4割を超える高い閲覧率を示した。50代から60代においても4割近い閲覧経験があり、幅広い年齢層に認知されている状況が確認された。
また、経験者を対象にした利用サービスの聞き取りでは、年代による特徴的な傾向が見られた。10代から30代では「LINEマンガ」の利用率が最も高く、40代から60代では「ピッコマ」が首位となっており、全年齢でツートップとなっている。この結果はWEBTOONでも同様だといい、プラットフォームの強さが表れている。
国産作品が「増えた」利用者の意見
そして経済面では、WEBTOON閲覧経験者の59.8%が支払い経験を持つことが判明。2024年の支払総額では、「1,000円~2,000円未満」が21.0%で最多となり、続いて「500円~1,000円未満」が17.2%、「2,000円~3,000円未満」が11.3%という結果となった。
購入のきっかけとしては、「アプリ上で表示される広告で見た作品が気になったから」が24.7%で最多。次いで「縦読みマンガ(WEBTOON)など、電子版でしか読めないマンガがあったから」が22.6%、「紙だと置き場所に困るため、電子コミックサービスで保管したいから」が22.0%と続き、広告喚起や利便性が購入動機として強く作用していることが示された。
コンテンツ麺では、国産WEBTOON(日本人作家)の作品数が「増えた」と実感したユーザーは56.6%にのぼり、市場成長とともに作品の絶対数の増加にも注目される。