夏休みの玩具市場、トレカとインバウンド需要後押し クリスマスに注目したいトレンド商品とは
ハピネットは17日、自社の販売データをもとに、玩具市場における2024年夏季の販売動向とクリスマス商戦の展望を発表。今年の夏休み商戦では、前年度比108%と堅調な伸びを示し、インバウンド需要なども追い風になっている。
好調の要因として「ブンブンジャー」「シンカリオン」などのキャラクター玩具や、「BEYBLADE X」などホビー商品、トレーディングカードゲームの人気が挙げられる。特に「ONE PIECEカードゲーム」「ポケモンカードゲーム」「遊戯王カードゲーム」などTCG市場の急成長で、過去5年間で売上が630%という驚異的な伸びを記録。直近の2024年4月から9月期においても、前年同期比で150%の成長を達成している。
訪日客による購買が後押し、クリスマスに向けて本腰
一方で、TCGを除いた場合でも、夏休み商戦は同109%と好調を維持しているといい、自社シリーズでは大人向けトイホビーの人気の高まりも貢献したと説明している。
また、訪日客によるインバウンド需要も市場拡大に大きく貢献しているとも紹介。ハピネットが展開する「空港内ショップ」における玩具部門の売上は前年同期比160%を記録し、特に「マリオ」「ポケモン」などの日本発IPを使用した商品が外国人観光客の支持を集めているという。
同社が運営するカプセルトイ専門店「gashacoco」では、観光地に近い店舗で顕著な売上増加が見られ、ダイバーシティ東京プラザ店では前年比119%、なんば戎橋筋店では同113%と、いずれも堅調に推移した。
そして次の一大商戦であるクリスマス商戦については、ピークがクリスマス直前の土日を含む第3週(12月16日週)と、駆け込み需要が見込まれる第4週(12月23日週)に分散すると予測。
両週における売上構成比は、前年の45%から49%に上昇する見通しだといい、ハピネットは注目商品として、音声や動きなどの機能を備えた「コミュニケーションペットトイ」を推薦しているほか、過去の人気商品を現代的にアレンジした「リバイバル玩具」も注目を集めている。