攻略サイト「Gamewith」が“決済機能”を検討中?成長鈍化でマネタイズ急務、アプリ外課金に可能性示す


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ゲーム攻略サイト「GameWith」などを展開する株式会社GameWithは9日、6-8月期決算を公表、売上高は前年同期比11.7%減の8億700万円、営業損益は同4,400万円の黒字から一転、1億800万円の赤字を計上した。

NFTや光で先行投資増大、新たな稼ぎ柱模索

売上減の要因について同社は、主力の攻略サイト事業で、同期間に大型ゲームタイトルのリリースが少なかったことや、広告市況の悪化によりPV数と単価が減少したことが主要因にあると説明。また、新規事業にあたるインターネットサービスプロバイダ「GameWith光」事業やNFT事業の先行投資がかさむ形となり、赤字に転じた。

新規事業については、光回線契約者数は直近累計で4,700件に到達らNFTゲームはアニメ「転生したらスライムだった件」とのコラボイベントの好調により月次で過去売上を達成するなど伸ばした。引き続き投資を続けるとしつつも、足元では経営改善などで第3四半期以降は黒字転換を目指す。

同時に、主力事業の成長鈍化や外部環境の変化を受けて、同社は「アプリ外課金」への展開に期待を寄せている。

通常、アプリゲームのアイテム購入はアプリ内で決済を行う「内課金」が主流となっている一方で、App StoreやGoogle Playストアにおいてストア手数料の高さが業界から指摘さいていた。しかし近年、ストア規約の改定や欧州連合を中心とした法規制の強化などで、その動きにも変化が見られ、ウェブサイトなどを介して課金を行い、手数料を回避する「外課金」が注目されている。

GameWithはこの外課金領域について、「スマホゲーム業界に新たなビジネスモデルを創出し、業界全体の収益向上に貢献」と期待を見出しており、「GameWithのサイト内に決済機能を追加することを検討中」との方針を明かした。

これにより、ゲームパブリッシャー側は現行のアプリストアよりも低率な手数料で収益性を改善、GameWith側はマネタイズの確保ができると説明。そしてプレイヤー側のメリットとして「課金におけるユーザー体験の向上」「お得に購入が可能」といった側面があるとしている。

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著者 編集部 経済・社会担当
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