欧州圏でiOS版「フォートナイト」復活へ EUや日英で強まる規制機会活かし、モバイル向けストア設立の新戦略


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大手ゲームパブリッシャーのEpic Gamesは日本時間の26日、モバイルゲーム市場における新たな戦略を発表し、長らく提供を断念していたiOS版「Fortnite(フォートナイト)」を欧州圏に限定して再開させることを発表した。

アップルはEUが3月より施行した「デジタル市場法 (DMA)」への準拠を目的に、iOSなどのモバイルプラットフォームに「代替アプリマーケットプレイス」と呼ばれる新たなアプリ提供の枠組みの導入。Epic側は発表当初より、現在配信停止中のゲーム「フォートナイト」をEU限定で“復活させる”見通しを立てており、つい先日にもその審査が通過したことを報告。今後数ヶ月内での提供開始ができると伝えていた。

同時に、ゲームコンテンツに特化した独自のアプリストア「Epic Games Store」を世界中のAndroidデバイスおよび、欧州連合圏内のiOSデバイスで提供することも決定。同ストアでは決済手数料は12%と既存ストアよりも低率となるほか、サードパーティーによる決済の場合は0%になるなど、ゲーム開発者の囲い込みを意識している。

また、iOSデバイス向けのAltStoreや2つの他の代替アプリストアへの対応も検討している一方で、サムスン電子が先日発表した「サイドローディングをデフォルトでブロックする」という声明を受けての抗議として、同社が運営するアプリストア・Galaxy Storeからの撤退も決定した。

この一連の新戦略について、同社は欧州のDMAを筆頭に、日本におけるサイドローディング許可を促す類似法案や米国内での対Google訴訟での表紙など、世界的に広がるアプリストア規制の流れを受けてのものと説明。「Epic Games Storeを通じてすべての開発者に素晴らしい取引を提供し、私たち自身もゲーム開発者として、他のストアもできる限りサポートしたい」と伝え、健全な競争環境の育成を掲げている。

※本記事は投資一般に関する報道を目的としており、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資に関する決定はご自身のご判断において行われるようお願いいたします。

著者 編集部テクノロジー情報班
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