Windowsで“OneDriveバックアップが勝手に有効化”仕様変更か 間接的な課金誘導に反発する声も


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マイクロソフト社が提供する個人向けクラウドサービス「OneDrive」について、Windows 11を対象に新たな仕様変更が行われたとして、国内外で注目され不安視する声も見受けられている。

多数の寄せられた報告では、同社はWindows 11版OneDriveで提供されている「フォルダバックアップ」機能が自動的に有効化されるという内容が含まれていた。フォルダバックアップとは、デスクトップ、ドキュメント、音楽、画像、ビデオなどのPC内にあるフォルダをクラウドに保存するOneDriveの機能の一つ。

これまで、同機能はOneDriveソフトの設定画面を通じてユーザーが手動で有効にする必要があったが、近日の報告によりユーザーの操作がなくとも勝手に有効されるという変更が発覚している。現時点でこの変更は「Windowsを新規にインストールした場合」などに発生すると報告されている。

なお、今回の変更が適用された環境であっても、これまで通り手動で無効化することは可能である上、もしOneDriveを使わない場合はソフト自体をアンインストールするのも有力な選択肢だ。

この機能を有効にすることで、バックアップされたフォルダは同じMicrosoftアカウントを紐づけたWindowsで自動的に同期されることから、複数デバイス間での利用や環境移行などで重宝される。その一方、OneDriveを契約していない場合やGoogle Drive等他サービスを利用する場合は不要かつ、不必要に機能を推薦してくることもあり、余計な機能だとも捉えられている。

STEP1. 設定を開く (通知領域で OneDrive クラウド アイコンを選択し、[OneDrive のヘルプと設定] アイコン 、[設定] の順に選択)
STEP1. 設定を開く (通知領域で OneDrive クラウド アイコンを選択し、[OneDrive のヘルプと設定] アイコン 、[設定] の順に選択)
[バックアップの管理]
[バックアップの管理]
STEP3. 任意のフォルダーのチェックを切り替えて[変更の保存]
STEP3. 任意のフォルダーのチェックを切り替えて[変更の保存]
直近のWindowsは「Copilot」と呼ばれる生成AI機能を搭載するなど利便性の強化が図られる一方、試験的にスタートウィジェット画面に広告を表示したり、「Bing検索を使って」と訴えるメッセージを導入したりとユーザーに不快感を与えかねないような変更が度々行われており、都度購入による買い切り方式での限界を指摘する意見もある。

今回のケースでは、「Office 365」などの月額制サブスクリプションに加入していない層に向けて「追加容量の購入の行動喚起を念頭に置いたものでは」とする声も寄せられていた。実際、無料で利用できるストレージはわずか5GBと、バックアップ機能で使うには容量不足。もし、無料枠を超える容量を保存しようとすると「365 Basic」など追加の月額課金を促されるため、こうした側面での利用を推進したいものと見られる。