TikTokがアニメ業界支援、持続的発展の取り組み表明 社団法人への寄付など実施へ


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ショート動画サービスのTikTokは28日、アニメ業界全体の活性化を支援する取り組みを始動し、一般社団法人日本アニメフィルム文化連盟(NAFCA)などと連携することを発表した。

本取り組みでは、TikTok JapanからNAFCAへの寄付をはじめ、NAFCAが手掛ける作りて育成プログラム「アニメータースキル検定」の支援、アニメ制作スタジオの魅力を伝える動画の発信などを通じた産業支援を行うという。

TikTokとしては、過去にも新型コロナウイルス感染症拡大により中止になった花火大会をオンライン開催するなど、国内の若年層を中心とした能楽の人気向上に取り組んでいたと説明。この度、日本を代表する現代文化であるアニメ文化の発展を支援する取り組みとして、TikTok JapanからNAFCAへの寄付をはじめとした、アニメ業界への支援を開始することとなったとした。

また、今後の取り組みとしては先の内容に加え、アニメ制作スタジオの魅力を伝える動画の発信や、クリエイティブなアニメーターの仕事の楽しさを伝えるTikTok LIVE配信などの展開も見込んでおり「今後、アニメ業界の皆さまと広く連携しながら、様々な支援を実施し、魅力の発信をしていく予定」としている。

■文化連盟 代表理事 植田益朗 コメント
このたび、TikTok様より、アニメ業界の人材育成の一助となるようにと弊連盟で計画中の「アニメータースキル検定」の趣旨にご賛同をいただき、ご協賛いただける事となり、大変感謝しております。今後TikTok上で、「アニメータースキル検定」についてや、クリエイター参加のワンポイントレッスンなどの発信も展開して行く予定です。また、弊連盟へのご協賛以外にも、今後アニメ業界全般へのサポートも計画中との事、アニメスタジオ様のご協力を得てクリエイターの作業風景、業種の説明など、若年層をはじめとする多くの方々にアニメ業界に興味を持ってもらい、今後の人材確保、育成にもご協力頂けるとのお話をお聞きし、大変心強い限りです。TikTok様とのコラボレーションも含め、弊連盟も業界全体と連携しながら更に活動を充実させてまいります。

■TikTok Japan ゼネラルマネージャー 佐藤陽一 コメント
この度、NAFCA様とのパートナーシップをはじめ、アニメ業界の持続的発展のためにTikTokが貢献できることをとても嬉しく思います。ショートムービーを通じて国内外のユーザーを繋ぎ、クリエイティブで楽しい体験を提供するTikTokの特長を活かして、アニメ制作の魅力を新たな角度からより多くの方にお届けできると確信しています。今後、アニメ業界の皆さまと広く連携しながら、様々な支援を実施し、魅力の発信をしていく予定です。どうぞご期待ください。

■支援背景
日本動画協会によると、2022年の日本のアニメ産業市場は2兆9,277億円(前年比106.8%)を記録し、史上最高値を更新。(※) 日本のアニメが海外でも多大な人気を博し、国を象徴する文化の一つとして最大規模の輸出産業になっている。一方で、業界を支えるアニメーターの人材不足や、育成システムの薄弱性などの課題が多く存在しており、日本を代表する文化となったアニメ産業の持続的発展が危機にさらされている現状がある。※2023年12月14日発行 一般社団法人日本動画協会「アニメ産業レポート2023」参照

市井

著者 市井
オタク総研媒体統括 兼 合同会社サブカル通信社執行役社長。専門領域はアニメ、テクノロジー(ガジェット)、プログラミング、コンテンツビジネス。PRプランニングやIP調達なども担当しています。新作アニメ、海外スマホ、東南アジア好き。