地震で「停電ツイート」は絶対NG!特定は簡単=緊急時に役立つネットリテラシー(小話54)


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昨日3月16日に福島沖で震度6強の大規模地震が発生し、東京都心でも大きな揺れに見舞われました。

夜11時過ぎで多くの人が混乱。東京電力管内で200万戸規模の停電が発生し、ネット上で話題になりました。その際に停電している!とツイートするなという投稿も話題になりました。

そこで本稿では停電ツイートに潜むSNSの特定リスクと緊急事態時に役立つネットリテラシーをご紹介します。

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「停電ツイート」が生む特定トラブル

「停電ツイート」がなぜ危険なのかをまずはご説明します。

写真がなくても駄目!テキストのみでも”身バレ”します

3月16日の福島県沖地震で東京都区内を中心に大規模な停電が発生しました。例えばその時、この状況で以下の投稿をしたとします。

中野区で停電しているという旨の内容ですがここで、3月17日0:10時点の停電状況を見てみましょう。東京電力パワーグリッドによる停電状況を確認すると、中野区の当時の停電件数は10軒未満

つまり「中野区で停電!」と言うだけでほぼ地域が特定されたと言っても過言ではないのです。このように停電が実際の所一部地域で歯科発生していなかったために、居場所がバレてしまうという事例は意外とあり得るのです。

また、停電から復帰する際にも投稿は禁物です。多くの場合、停電からの復旧は段階的に行われることがあるため停電の復旧タイミングの投稿もやめたほうが良いでしょう。

逐次緊急ニュースアカウントが状況教えてくれる

その他停電以外にもS波到達時刻からの特定もできないことはないですが、流石にシビアになりすぎるのもこれまた良くないですし適度な時間差投稿も有用です。てかツイートしてないで身の安全を守りましょう。

特定されるとどうなるの?

たとえ特定されたとしても影響を受けない場合のほうがもちろん多いです。

ただ、この投稿をしたアカウント主をストーカーしている人が見たら………後にアカウント主が炎上したときにこのツイートが掘り返されたら………

と考えるとやはりリスク回避の観点からしたら特定要因の低減は非常に重要であると思います。

写真から特定されるリスクを実践解説

それではここからは実際に特定されやすいツイートを投稿したと想定し、特定してみましょう。写真の位置情報を削除したから大丈夫!というのは間違いであることを分かっていただければ幸いです。

実際に特定され易いポイント

実際に写真から家・住所の特定に用いられるポイントは以下のようなものが挙げられます。

  1. 電柱・信号機の住所表示
  2. 天気
  3. 特徴のある建造物・交差点
  4. 交差点のミラー
  5. 瞳に映る景色(顔写真の場合)

実際に著者の写真で確かめよう

実際に以下の写真から撮影場所を投稿してみてください。

正解は神奈川県・由比ヶ浜4丁目・海水浴場入口でした。簡単ですよね。信号の標識がぎりぎり見えるため、地元の人じゃなくても特定できる写真でした。

由比ヶ浜、とても綺麗でした

インターネットの書き込みは不特定多数に見られます。その地域に住んでいる人が見る可能性ももちろんある。このように簡単に特定することが可能であるというわけです。

魚拓を取られたら二度と消せない

最後にデータコピーの問題点を説明して終わります。インターネットに投稿した情報はどんな形であれ99%残ります

たとえ消しても、スクリーンショット保存や魚拓サイトに保存されたらほぼ完全抹消は無理でしょう。

ネットに投稿する際はたとえフォロワーが少なかったとしても内容に気をつけましょう。再度言います。みなさんが思う500倍消えません。

最後に

匿名を前提とするSNSサービスでの特定リスクは極限まで下げることを強く推奨します。

緊急時はパニックになって何をしていいかもわからない事態に陥ることでしょう。ですが、ふとこの「停電ツイートはNG」というワードを思い出して自分の身を守って頂けることを切に願っております。

おまけ:投稿は駄目だが写真は撮っておこう

写真の投稿はだめだけど写真を取ること自体は推奨します。

地震や停電によって発生した損害の証拠写真は火災保険の適用に有用であるためです。

 

市井

著者 市井
オタク総研媒体統括 兼 合同会社サブカル通信社執行役社長。専門領域はアニメ、テクノロジー(ガジェット)、プログラミング、コンテンツビジネス。PRプランニングやIP調達なども担当しています。新作アニメ、海外スマホ、東南アジア好き。