物議を醸したAppleのプレス機動画、韓国LGが作った15年前のCMと「全く同じ」あまりに似過ぎて“模倣疑惑”まで
5月7日に行われたApple社の新製品発表イベント配信内にて公開され、物議を醸した新型「iPad Pro」のプロモーション動画をめぐり、“LGが全く同じ動画を15年前に作っていた”などと振り返る投稿が国内外で注目を集めている。
Appleが公開して話題になったプロモーション動画「Crash!」は、大型のプレス機を用いて楽器やカメラレンズ、書籍、ゲーム機などを破壊し、最近チップ「M4」を搭載したiPad Proに置き換わる…という構成の映像で、厚さ5.1mmというApple製品史上最薄の魅力と、幅広いクリエイティブへの活用可能性をアピールしたい狙いが見られた。
しかし、この動画の公開後に「クリエイターの仕事や道具を軽視している」「たとえCGでも趣味が悪い」「もっと良い伝え方はなかったのか」といった批判的な意見が相次ぎ、日本だけでなく世界中のユーザー、アーティストから問題視されることに。Apple社はこれを受けて、CMは「的外れ(な内容)だった」とするコメントを米国の広告メディアに向けに伝え、謝罪する事態に至った。
同時に同映像のテレビCMへの放送を取りやめることも明らかになり、問題は一定の沈静化が図られたさなか、海外の掲示板やXなどで新たに韓国大手家電メーカーのLGが「昔似たようなCMをやってた」などと振り返りつつ、動画を添付した投稿が発端となり再び話題に。
その動画とは約15年前、2008年にLGが発売した携帯電話「KC910 Renoir」のプロモーション映像。「TV advert 30sec」と称された本映像では、楽器やドラムセットをプレス機で潰して携帯電話になる…というもので、構成は先のApple社の動画と瓜二つ。強いて相違点を挙げるならば、プレスする方向が異なる(Appleは上下、LGは左右)であることや、LGは完全に粉砕した様子を映していない点が挙げられる。
これについて、両者の動画のコメントには「15年前の時を超え(スマホ事業から)撤退したメーカーが話題になっています」「(皮肉の意図で)Appleは15年前のアイディアでプロモーションを行っていて革新的です」といった声が寄せられていたほか、〈インスピレーションを受けた、というより丸パクリじゃん…〉などの“模倣疑惑”をかける意見も多数見受けられていた。
LGのCM動画は現在もYouTube上で一般公開されているほか、AppleのCM動画も非公開対応などは取られていないため、2つを比較して見ることも可能だ。