pixiv、著しく写実的な画像を“一律禁止”規約改定に「混乱を招いた」として再度説明、生成AIも念頭に置いた対応か【追記あり】


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イラスト共有サービスのpixiv(ピクシブ)は15日、運営事務局が先日発表した作品ガイドラインの改定について、発表内容が「ユーザーの皆さまの混乱を招いてしまった」として、補足説明を行った。

pixivは今月10日、公式サイトや公式Xを通じて「写実的な作品に関する、pixivガイドライン改定」を告知。内容としては、イラスト等の投稿における禁止行為の項に記載されていた「実写と同等もしくは著しく写実的で、性的意図を認められるもの」が「実写と同等もしくは著しく写実的なもの」になるというもので、対象範囲が拡大した格好となった。

この予告が発表されると「具体性に欠けている」といった意見とともに、改定する背景や具体例のある説明を求める声がpixivユーザーから複数見受けられたといい、これに応える形でこの度再度説明が行われた。

「著しく」写実的なものは禁止、ハイパーリアリズムは「禁止されることはない」

まず、改定に踏み切った背景としてpixiv側は「作成手段を問わず、必ずしも性的・残虐とは断定できないが、文脈等によってはそれらの意図が認められる可能性がある写実的な画像」「人権侵害、情報操作、社会的混乱を招くことを目的とした写実的な画像」の投稿を改めて禁止する目的があったと説明。

pixivではもとより前記のような行為は「望ましくない」として都度削除対応を行っていたといい、今回改めて根拠を明確にし、類似の問題への事前対応という意味合いのもと、本改定に至ったとした。前者の例としては「実在しないと言い切るのが難しいほど写実的な児童と、水着・おむつを組み合わせた画像等」を、後者は「実在未成年の飲酒、実在政治家・著名人の逮捕、実在しない戦場や災害の風景、投資詐欺の誘引等」をそれぞれ挙げている。

また、近年問題視されている生成AIによる不適切画像の投稿に関しては、明確な言及はなされていないものの、前者に記載のある「作成手段を問わず」という文言からも、本来の目的に付随する形で牽制する狙いがあるとされている。

そして、先日の発表時に懸念されていた「具体性」についても「ハイパーリアリズムといった画風・技法の投稿も禁止されるのか」といった指摘があったととした上で「pixivにおいて投稿可能であり、前回のお知らせでも『運用上の変更はございません』とお伝えした通り、今後も投稿が禁止されることはございません。」と改めて理解を求めた。

【04.18追記】同条項の再改定が発表されました。2024年4月18日の再改定後は「実写と同等もしくは著しく写実的でかつ、性的あるいは残虐な意図や示唆を認められるもの」「実写と同等もしくは著しく写実的であることで、社会に混乱をもたらすあるいは公序良俗に反する可能性があるもの」に変更になっています。