アイビスペイントの新機能「AIお手本」リリース翌日に“提供取り下げ”へ 権利上の指摘を受けて


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イラスト制作アプリ「アイビスペイント」を提供するアイビスは10日、1月9日(火)にリリースした新機能「AIお手本」の提供を取り下げる旨を発表し、同日より提供を中止した。

「AIお手本」とは、生成AIを活用してユーザーが描いている絵をもとにリアルタイムでお手本を表示する機能として、1月9日配信の最新バージョン「アイビスペイント X ver.11.2.0」にて有料会員向けに提供を予告していた。

新機能の紹介ページによると、キャンバスに描かれた内容からリアルタイムでAI画像を生成し、アプリ上部に画像を固定表示することでお手本を参考にしながら創作することができると説明。「生成する画像のスタイルも変更できるため、普段と違った雰囲気のイラ ストに挑戦することもできます。」ともアピールしており、提供日にはリアルタイムで生成できることへの魅力が注目された。

しかし、生成AIが有する権利上の問題に関して、本機能を利用したユーザーからは「既存の著作物に類似した画像が生成された」などとする指摘が寄せられたことを受けて、アイビスは「リリース後のユーザーの皆様からの反反響を重く受け止め、本機能の実装を取り下げさせていただくことと致しました」とコメント。今回の提供取り下げに至った。

アイビスペイントは、手軽にイラストを描いてSNSで共有できるアプリとしてPC/モバイル向けに提供されている。プロのイラストレーターから趣味で創作活動を行うライト層まで幅広いユーザーに支持されていることで知られており、特に25歳以下の若年層においてはシェア率90%を超える高い人気を誇っている。

アイビスペイントはこれまでにもAIを活用した機能の実装を行っており、昨年6月には「イラストの高解像化機能」の提供を開始するなど、AIの活用に関心的な姿勢を取っていた。今回の問題を受け、アイビスはアイビスペイントにおける利用規約の改定を検討したことも発表。

アイビスは「利用規約の内容(特に、IB-CCライセンス)について多くのご質問を頂いております。」とした上で、「自分の描いたイラストが勝手に生成AIの学習に使われるのではないか」という懸念への対応として「断りなく機械学習の学習にユーザー創作物を使用することはない」旨を明記する予定であることを明かした。

オタク総研編集部

著者 オタク総研編集部
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