林修先生、人がAIに取って代わるのは「今じゃない」教育現場でのAI活用の重要性語る


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アジア太平洋圏に事業拠点を置くKKCompanyは4日、生成AIを活用した新製品「BlendVision AiM」(ブレンドビジョン・エイム)自社日本法人よりを発表し、「今でしょ」でおなじみの予備校講師・林修先生がブランドアンバサダーに就任したことを明らかにした。

林修先生(以降、敬称略)は同日、都内で開催された「BlendVision AiM」の新製品発表会見に出演。予備校講師からメディア出演まで、幅広い領域で活用する林先生ならではの経験を元に、各分野での生成AIの活用について、KKCompanyのトニー・マツハシ代表とディスカッションを繰り広げた。

BlendVision AiMは文字や動画、音声など多様なデータを近年注目の生成AI技術を用いて効率よく活用する法人向けサービス。会議の録画、研修動画から、教育機関などが提供するオンライン講習まで、幅広い領域での利用が見込まれる本サービスだが、ブランドアンバサダーに林氏を起用した理由についてトニー氏は「知識人として抜群の実績と知名度を持ち、教育現場の第一線で活躍しながらも、その枠を超え、人々の成長に真摯に向き合う姿勢に魅力を感じた」と明かした。

その後、各分野における生成AIの活用に関する話題へ。まず、教育分野においては「教育の世界は、(批判の声があがるかもしれませんが)遅れている部分が多く、勘や経験に頼った指導が行われている」「例えば『◯年分の入試試験を勉強せよ』と言っても、根拠がない」と業界の問題を指摘。そのうえで、自身が所属する東進ハイスクールもAIを教育に活用していること明らかにしつつ「活用の方法次第で、教育産業の成功した部分、そうでない部分の差が出現するのではないか」と重要性を語った。

また、予備校講師だけでなく、タレントとしてメディア出演も行う林氏から見たメディア分野での活用については「(生成AIの)技術の使用方法を理解していない人も結構多いのではないか、というのが率直な印象」と伝え、こうした技術の利活用が“いろんな形での融合が可能なんだ”“こういう企画もできるんだ”といった発想に繋がり、「さらに変わってくるだろうな」と考えを示した。

これら各分野での展望を踏まえつつ「AIが人の手のとって代わるのか」という話題になると「AIによっていろんなことができるようになると、人間がやらなきゃいけない基本的な仕事はむしろ増えていく」という学説を挙げた上で、「(AI)は1あるものを1.5や2に持っていく能力は素晴らしい一方、0から1に持っていく部分はAIにいつ奪われるかとなると、“今じゃない”んじゃないかという希望的観測も含めて思ってはいます」と、持論を展開した。

今回のブランドアンバサダーの就任と製品発売に際し、林氏を起用した新CMもお披露目に。「オンライン会議」 篇、 および「研修動画」篇の2本がテレビ東京系「WBS」にて放映予定。(=IT編集班)