日本テレビ、スタジオジブリ子会社化は「自主性を尊重」 100億円分を追加取得、評価額は約336億円


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日本テレビホールディングス(以降「日本テレビ」)は2日、2024年3月期の第2四半期(7〜9月)における決算を発表し、同日公表した各種決算資料にてスタジオジブリの子会社化に関する詳報を公開した。

日本テレビの子会社・日本テレビ放送網は本年9月、スタジオジブリの発行済株式のうち半数近い42.3%を10月6日付で取得し、子会社化を行うことを発表していた。今回の発表では「重要な後発事象」との項を設け、同日に株式譲渡契約を締結し、株式取得が延滞なく完了したことを報告した。

これにより、日本テレビが企業結合直前に所有していたスタジオジブリの議決権比率が14.86%であること、27.48%の追加取得で保有主に支払った対価が100.65億円であることが明らかになった。このほか、取得後の取引原価は155.1億円との記載もみられたことで、概算ベースでのスタジオジブリの評価額は366.3億円となる。

同資料では子会社化を実施することとなった理由については〈これまで映画番組「金曜ロードショー」を通じてスタジオジブリ作品を放送し、『魔女の宅急便』などの映画製作に出資し、ジブリ美術館の設立を支援してきた。〉とした上で、〈ジブリは国内外で多くの人に愛される作品を制作しており、日本テレビはこれまで以上にスタジオジブリを支援し、日本テレビグループ全体の企業価値向上に貢献すると考えたため〉とした。

また、9月の発表時にはスタジオジブリ側も〈現経営陣の高齢化に伴い、後継経営者の選任や存続する経営体制を模索していた〉との現況を明かしており、先の記載にもあるような長年の協力関係にあった日本テレビによる子会社化を受け入れたという。

今後はスタジオジブリの代表取締役を始めとした主要ポストには日本テレビホールディングスの役員が派遣されるほか、現代表取締役の鈴木敏夫氏も引き続き経営に参画する。これにより、スタジオジブリは名実ともに日本テレビの子会社となるが、日本テレビは決算説明会資料にて「スタジオジブリが“もの作り”に集中できるよう自主性を尊重」することを明言しており、あくまで経営のサポートを行う存在に留める方向性を示している。

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