カドカワが新たな中期経営計画を発表…アニメ内製化を推進し“自社スタジオ新設”も視野


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株式会社KADOKAWAは2日、自社の2024年3月期第2四半期の決算を公表した。同日公開された各種資料では第2四半期での各セグメントごとの業績が報告されているほか、今後の経営方針についても説明している。

決算説明会資料によると、同社が以前制定していた2025年3月期を最終年度とする中期経営計画が目標を初年度で達成したことにより、新たに2028年3月期を最終年度とする中期経営計画を策定した。

同社の中核事業である出版事業では「年間7,000のIP創出」を掲げており、既に達成していた6,000を超える目標を立てているほか、海外拠点等の強化により海外販売の伸長を目指す。同時にデジタル製造・物流システム等の出版DXも推進することで、利益性・生産性の向上を図るとしている。

『【推しの子】』のヒットなどで好調業績を継続しているアニメ事業については、エピソード数の増加により作品LTV(Life Time Value)の向上を図るほか、自社IPのアニメ化における制作内製の推進策として「制作会社の新設・M&A」を検討していることも明らかに。制作クオリティの確保と生産性を向上し、内製タイトル数を5本から20本/年へ伸長させる目標を掲げた。

そして、昨年『ELDEN RING』バブルでQonQ+1100%の増益を記録したゲーム事業に関しては、本年夏に新作タイトル『ARMORED CORE Ⅵ FIRES OF RUBICON』をリリースをはじめとしたフロム・ソフトウェアの自社パブリッシング強化を計画に盛り込んでいるほか、M&A等を通じて開発ラインの拡張を視野に入れることで、グループ内での収益比率の向上を目指すとした。