経団連、アニメやゲーム等のコンテンツ産業振興の提言書を公表。海外の急速な成長に危機感、10年で越境市場を15兆円規模に


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日本経済団体連合会(経団連)は11日、「Entertainment Contents ∞ 2023 -Last chance to change-」と題した提言を公表した。この提言では、エンターテインメントコンテンツが創造性とデジタルの時代において、高い潜在力を持つ成長産業であること、また、日本が優れたコンテンツを有しながらも、近年の世界コンテンツ市場の急速な成長スピードに圧され、その地位を失う危機に晒されていることが指摘されている。

この提言では、成長可能性の高いアニメ・ゲーム・漫画・映画(実写)/ドラマ・音楽に対象分野を絞り、「人材への支援」と「海外展開」を主軸としたコンテンツ産業振興への施策が取りまとめられ、2033年までに日本発コンテンツの海外市場規模を15〜20兆円に成長させることを目指す参考KPI(重要業績評価指標)が設定された。

この目標を実現するため、クリエイターの挑戦を支援する、クリエイター等の育成体制を整備する、制作・発信・観光拠点を整備する、司令塔機能・官民連携の場を設置する、海外展開の新たな道を拓くという5つの施策が提言されており、提言の詳細は、一般社団法人日本経済団体連合会のホームページで確認できる。

関係者は、この提言に目を通し、業界・業種を超えた連携を進め、日本コンテンツの持つポテンシャルを最大化することが期待される。

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市井

著者 市井
オタク総研媒体統括 兼 合同会社サブカル通信社執行役社長。専門領域はアニメ、テクノロジー(ガジェット)、プログラミング、コンテンツビジネス。PRプランニングやIP調達なども担当しています。新作アニメ、海外スマホ、東南アジア好き。
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