カドカワ、「成田アニメデッキ」「EJアニメホテル」事業撤退を発表=コロナ禍によるインバウンド不振も理由か

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KADOKAWAは、ところざわサクラタウンにおける「EJアニメホテル」と成田国際空港における「成田アニメデッキ」の運営事業から撤退することを決議したことが30日、発表資料にてわかった。EJアニメホテルが2023年5月31日に、成田アニメデッキが2023年6月30日にそれぞれ営業を終了する。

今回の「EJアニメホテル」と「成田アニメデッキ」の事業撤退について同社は【開業以来集客に苦戦し、IPを活用した客室の稼働率が当初の期待通りに進捗しなかったこと、そして今後、費用の最適化を含めたさらなる採算改善計画を実行したとしても、将来にわたる収益確保が困難であるとの見通しにより、上記方針に従い、両事業からの撤退を決定いたしました。】とコメントしている。

「成田アニメデッキ」はアニメカルチャーやキャラクターの魅力を体感できる複合型エンターテインメント施設として、成田国際空港第2ターミナル内に2019年にオープン。空港内にあるアニメ関連施設として海外アニメファンのインバウンド需要に応えることが期待されていたものの、翌年からの新型コロナウイルスによる渡航制限などにより事業継続が困難になっているとの見方もされている。

同じく「EJアニメホテル」は同社が保有する潤沢なIP資産をインバウンド含めた観光業にも活用する取り組みとして展開されていた。なお、同社グループの運営する「ところざわサクラタウン」については、事業全体の収益性改善を目指すことが明示されていた。今後、同社がどのような新たな事業を展開し、どのような成長を遂げるのか、今後の動向に注目したいところだ。