「グレンダイザーU」など制作元を買収したAI系スタートアップ、19億円調達 博報堂、みずほ銀ら支援


「グレンダイザーU」など制作元を買収したAI系スタートアップ、19億円調達 博報堂、みずほ銀ら支援

AI技術を活用したアニメ制作の革新を掲げる株式会社Creator’s Xが、シリーズAラウンドのファーストクローズとして総額19億円の資金調達を完了したと発表した。グローバル・ブレインや博報堂DYベンチャーズによる第三者割当増資に加え、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、りそな銀行、商工中金からの借入により調達した。

Creator’s Xは8月1日付で『ババンババンバンバンパイア』や『グレンダイザーU』などを手掛けてきた実績を持つアニメーション制作会社ガイナの全株式を取得し、完全子会社を実施。同時に社名を「BENTEN Film」と改め、連携を強化した。

今回発表した調達資金は、アニメ制作会社BENTEN FilmのM&A費用、AI開発費、人材採用などに充当されるという。

同社はすでに背景美術を担当する専門スタジ俺「スタジオSAIGA」や「K&Kデザイン」を有していた。今回の元請制作を新たにグループ化することで、3スタジオ体制を構築し、クリエイターの働く環境を改善する体制づくりを進める。

BENTEN Film代表取締役社長の浅尾芳宣氏は、グループ加入後の変化について「創るに没入しようというビジョンが現実のものになりつつある手応えを感じています。技術と情熱が融合する環境を目指し、新しい映像表現へ挑める今に大きな可能性を感じています!」と述べ、制作環境の向上に期待を示した。

Creator’s Xは、AIによる制作革新と3スタジオの連携による体制強化を背景に、アニメ制作の新たなモデルを目指す構え。

著者 経済/社会担当
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