「中品質アニメを早く安く」アニメ『野原ひろし』に用いた制作手法の第2弾作品が発表 制作コスト抑える
ディー・エル・イーは14日、「オルタナティブ・アニメ」事業の第2弾として『小3アシベ QQゴマちゃん』のアニメーション制作を発表した。2026年春より放送開始予定となる。
オルタナティブ・アニメとは、テレビ放送や配信を目的とした30分のアニメ・シリーズを中心に、『秘密結社 鷹の爪』などで培った、同社の活かしたミドルクオリティのアニメーションを、通常の2Dアニメ会社よりも低コスト且つ短期間で制作する新しい試み。
同社のAdobe Animateによる制作ノウハウを活かし、派手なアクションや細やかな作画ではなく、脚本・演技・テンポの良さを強みとして、作品の盛り上がりを失わないスピード感で企画から公開まで実現する。
当事業の第1弾として、10月3日からBS朝日にて『野原ひろし 昼メシの流儀』を放送している。アニメが始まるとTVerのアニメランキングで1位を獲得、オープニング映像がYouTube配信で750万回再生を突破、ニコニコ動画配信では第1話が100万回再生を突破しており、好スタートを切っていた。
近年のアニメビジネスの世界的活況によって、日本のアニメ制作のスタジオ各社の制作状況は逼迫し、昨今では作品の完成が4から5年先になると言われている。そうした状況下、同社は当事業を通じて、IPホルダーやコンテンツプロバイダー、製作委員会などの問題の解決策となると言及。原作などの知的財産が旬のうちに制作、公開することでビジネスの成功確度をあげることを目指す。
第2弾となる『小3アシベ QQゴマちゃん』は、人気マンガ・アニメ作品「少年アシベ」の続編シリーズ。同社が得意とするキャラクター同士の軽妙な掛け合いに加え、森下作品特有の「社会をちくりと刺す」ユーモアが光るギャグ漫画となっている。
今作では、ストーリーの面白さやキャラクターの動きの可愛さは担保しつつ、これまでの制作ノウハウを活かすことで、スピーディーな制作を実現できたとしている。
