節約志向でも旺盛な“推し活”市場、3.9兆円規模に Z世代女性が牽引、平均消費月額は?


節約志向でも旺盛な“推し活”市場、3.9兆円規模に Z世代女性が牽引、平均消費月額は?
写真:いらすとや

キャラクターグッズ販売「eeo Store」などを展開する株式会社A3は16日、全国の15歳から69歳の男女2万3445人を対象に実施した「推し活とお金のリアル実態調査」の結果を発表。調査によると、約3人に1人にあたる34.8%が「推しがいる」と回答し、全人口推計では約2828万人に上ることが明らかになった。

推しがいると答えた人のうち、グッズやイベント、推し色の商品、サブスクリプションサービスなど推し関連の商品やサービスを購入していると回答したのは約7割で、約1997万人と推計される。一方で約3割は「推しにお金を使っていない」と回答しており、市場拡大の余地は依然として大きいとも指摘されている。

推しに使う平均月額は1万6356円で、推しにお金を使っている推計人数と掛け合わせると、推し活市場全体の規模は年間約3.9兆円と推定された。このうちグッズや日用品、イベント、遠征費といったフィジカル領域は約2.9兆円と算出された。

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平均支出額

世代や性別による分析では、推し活市場を牽引するのは15歳から20代のZ世代女性で、約52%が「推しにお金を使っている」と回答した。平均消費月額は約2万円で、同世代の男性と比べて約3割高い金額となっている。

平均消費月額が最も高かったのは30代男性で、40代男性が2番目に続いた。壮年期世代のなかで特に収入が増えやすい年代であることから、ハイプライス商品の購入や大人買いをする傾向があると推測される。

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世代別平均支出額

一方、40代女性は「推しにお金を使っている」割合は比較的高いものの、平均消費月額は全世代で最も低く、家計とのバランスを考慮した倹約的なスタイルで推し活を行っていると見られる。

そして60代でも推し活消費を行っていると答えた人は男性で約9%、女性で約15%存在した。同社は「推し活が国民的に広がる経済活動であることが改めて浮き彫りになった」と講評している。

著者 経済/社会担当
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